リールの下巻きとは?
リールには適正な糸の巻き量が設定されており、そこから大幅にずれがあると本来の性能を発揮しにくくなる可能性があります。
細いラインを使用したい場合などは、糸巻量が適切なラインに届かない事が多いため、本来使用したかったラインの下に別のラインを巻きつけ「かさ増し」を行うことで、ぴったりと適正の糸巻量に調整するテクニックです。
巻き量が少なすぎても多すぎてもトラブルに
巻き量が少なすぎる場合、スプールのエッジにラインが擦れる事による摩擦や、スプール1回転当たりのライン放出が低下する事による影響で飛距離の低下が起こりやすくなります。また糸巻量が多すぎる場合、逆にスプールからのライン放出がルアーが引く力による量よりも多くなり「バックラッシュ」を起こします。
リールは下巻きをすることでコスパをあげられる!
リールにはラインキャパシティと言われる、そのリールの最大糸巻量が設定されています。何かとランニングコストがかかる釣り用品を少しでも節約したいと望んでおられる方も多いかと思います。
適切な下巻きを行う事によって、新品ラインが2,3度効率よく使用する事ができ、さらに適切なラインキャパシティを調整する事でパフォーマンス自体が向上するため、コストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。
下巻きをすることで多く使える
100メートルの新品ラインを全てリールに巻いた場合、場所にもよりますが遠投をあまり行わない状況であればそのうちの数10メートル程しか使っていない事が多くあります。
ラインにもよりますが、下に巻き込まれたラインには巻き癖がついてしまい使い物になりません。そこで新品のラインは50メートル、下糸を50メートル分といった分量を巻いておくといいラインが少なくとも1回以上多く使うことができます。
ラインを長持ちさせられる
ラインを細いものに変えた際など、極端にラインキャパシティが余った状態で使用している場合はラインの摩擦による消耗が激しくなり、劣化してしまいます。下巻きを適切に行い、適切なラインキャパシティを保つ事で結果的にライン全体の持ちが良くなり、長期間使用する事ができます。
リールの下巻き手順
しっかりと準備をしてラインを張り替える事で、巻きすぎなどのトラブルを起こさずぴったりと適正値で巻き付ける事ができます。ラインを綺麗に巻き付けるコツは、適度なテンションをかけながら巻き付ける事です。
適正値ぴったりは初心者には難しいので目標値の8から9割程度を目標にします。多少適正値より少ない分では問題ありませんが、多すぎた場合にはライントラブルが起きやすくなります。
方法は主に2パターンで計算派と巻きつけ派
巻き付け方法は主にリールの巻きつけ容量からメインリールの割合を計算し、残りの下巻きラインを割り出す方法や、計算をせずに先にメインリールの必要量をスプールに巻き、上から下糸を巻いて必要量を直接確認する方法があります。
計算する方法ではライン径がメーカーで多少のずれがあるためにぴったりとならない可能性があり、直接巻く方法では何度も巻き付けを行う手間がかかりますが、計算が苦手な方でもぴったりとした仕上がりになるメリットがあります。