ハコフグ情報まとめ|生態や毒性、絶品料理までご紹介!

皮膚から出るパフトキシン

ハコフグは危険を感じると、皮膚表面から「パフトキシン」という毒を含んだ粘液を放出します。このパフトキシンは魚に対する毒性が強い為、同じ水槽にいる他の魚たちを死なせてしまったり、自身の毒で自らも死んでしまうことさえあるのです。

内臓にあるパリトキシン

またハコフグは内臓に「パリトキシン」という毒を持っている可能性があります。このパリトキシンは、他のフグが持っている猛毒テトロドトキシンの数十倍もの毒性があり、いわば超猛毒です。パリトキシンは摂取すると、激しい筋肉痛や呼吸困難、全身の麻痺などを引き起こし、最悪の場合死に至ります。

パリトキシンはもともとハコフグの内臓で生成される訳ではありません。餌から摂取したパリトキシンがハコフグの内臓に蓄積・濃縮されていく為、毒性の有無や強さには個体差があるのです。

ハコフグはどうやったら釣れる?

釣りの外道としてたまたま釣れる

ハコフグは基本的には狙って釣る魚ではありません。ウキフカセ釣りなどで寄せ餌に集まってきたものが釣れたり、クロダイ釣りなどでも外道として釣れることが多いです。これはクロダイ釣りで使うサナギ餌への反応が良いためです。6月~10月が釣り期とされています。

ハコフグの美味しい食べ方は?

ハコフグは毒さえ注意すれば非常に美味しく食べられる魚です。硬い鱗は焼いてしまえば簡単に剥がすことができます。一般的な食材ではないですが、各地でローカルな食材として親しまれています。ここではハコフグの美味しい食べ方をいくつか紹介します。

かっとっぽ

長崎の五島列島ではハコフグの味噌焼き「かっとっぽ」が、郷土料理として古くから愛されています。お昼の情報番組「ヒルナンデス」でも取り上げられ、話題になりました。柔らかい腹部に孔を開け、味噌と合わせて炭火でじっくり焼いた料理です。お酒のあてに最適です。

刺身

ハコフグは他のフグと同様、刺身としても食べることができます。淡白でクセのない味わいが好まれています。身は透明で弾力があり、甘みが強いとされています。

一夜干し

干したものを焼けば、旨味が凝縮されより濃厚な味わいを楽しむことができます。こちらもお酒のあてに最高です。

ハコフグを食べる時の注意点は?

そんな美味しいハコフグですが、食べる時にはいくつか注意点があります。

内臓は絶対に食べない

どの食べ方をするにしても内臓は絶対に食べてはいけません。前述したように、ハコフグの内臓にはパリトキシンと呼ばれる超がつく猛毒が蓄積している可能性があるのです。どんなに調理をしてもこの毒が分解されることはありません。実際にハコフグのもつ毒により中毒症状を起こした事例も報告されています。

ハコフグを調理するには免許が必要

他のフグと同様、調理にはフグの調理師免許が必要です。自分で捌いて食べることはやめましょう。

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