釣りを極めるなら潮を見よう
潮を見るとは一体何か?ということですが、一言で言えば潮の「動き」を見るということになります。では潮の動きとは何でしょうか?これは潮の満ち引きのことで、潮汐(ちょうせき)と言われるものです。釣りを極めるなら詳しく潮について知り使いこなしていきましょう。
釣りでよく聞く潮汐について
潮は満ち引きを繰り返していますが、満ちるときは海側から陸側へ増えていきます。逆に引くときは陸側から海側へと減っていきます。いわゆる満潮と干潮と呼ばれるもので、一般的にこれを称して潮が動くといいます。潮の動きは釣りにとってはとても大事なことで、メカニズムを知ることは釣果に影響を及ぼします。
学術的にみると潮汐が起こる主な要因は、月が地球に対する引力と地球の遠心力を合わせた起潮力でおこります。 起潮力が地球を引きのばすようにする場合、潮位に高低ができます。 上がり切った状態の潮位が満潮で、逆に下がり切った状態が干潮となります。
潮の満ち引きは月と関係している
潮の満ち引きは月の引力が密接に関係しています。もちろん太陽の引力も関係していますが、基本的には月の引力で起こります。地球上の海面で、月が正面にある方が潮が引っ張られ満ちてきます。この時に地球の反対側でも潮が満ちて満潮となっています。
太陽と月が直線上に並ぶ日は2つの引力がかかるので、海面では潮位差が最大になる「大潮」になります。「大潮」は満潮と干潮の潮位の変化が最大となるので、高くなったり低くなった分、潮も大きく動きます。
釣りで大切な潮の見方|満潮と干潮
潮の満ち引きの満潮と干潮ですが、このサイクルが釣りにとっては重要になってきます。釣りには潮が動いていると良いとされ、止まった時間帯は釣れないとされています。満潮時刻と干潮時刻は一時的に潮が止まった状態となり、いわゆる「潮どまり」と呼ばれます。
潮が最も満ちる満潮
月が正面に来ると引力がもっとも強くなるので、地球上の海面が持ち上がります。この時海面を見ている地点では、潮が最も満ちた状態になっています。この潮が最も満ちて高い状態がいわゆる「満潮」です。
干潮は潮が最も引いている時
月は地球の周りをまわってるので正面から離れていきます。満潮時から見て地球の直角に位置する時が、月の引力が一番弱まる時です。この時海面を見ている地点では、潮が最も引いた状態になっています。これを「干潮」と呼びます。
釣りで大切な潮の見方|満潮と干潮の水位
潮の満ち引きはだいたい半日周期で繰り返していますが、水位は満潮時は高くなり干潮時には低くなります。ただ水位はいつも同じではなく、月と太陽の位置で変わってきます。季節によっても違うということなので要チェックになります。
満潮と干潮は時期によって水位が変わる
太陽と月との位相関係で潮の高さが決まるので、当然日数につれて水位が変わることになります。日数による満潮と干潮の水位の違いは、大潮から中潮、小潮、長潮、若潮と呼び分けられています。一般的に「潮回り」と呼ばれるものです。
水位が変わるメカニズム
太陽と月の引力で引き起こされる潮汐ですが、同様に水位の変化もおこります。潮位の変化が大きくなるのは大潮で、最も小さいのが小潮です。新月と満月の頃合いに大潮となり、下弦の月や上弦の月の頃合いには小潮になります。その間が中潮です。
釣りで大切な潮の見方|大潮について
干潮時と満潮時の潮位の変化が最大の時が大潮です。潮位差が大きいということなので、それはそのまま潮の動きの幅が大きいということになります。通常の干満と違い、大潮の日には潮の流れる速度が早くなることもあります。
夜釣りの場合は同じ大潮でも満月と新月で違いがあります。満月の時は月明かりがあるので、魚の警戒心が上がり釣果が出にくいとされます。逆に新月のような月が出ていない状態の大潮の時の方が釣果が出るとも言われています。
釣りをするなら大潮が良い
大潮が釣りに良いとされる理由は潮が大きく動く日だからです。潮位差が最大の日ですから潮の動きも流れもあります。潮が動くと海水中に酸素が溶け込み、プランクトンなどの活性が上がります。そうするとそれに群がる小魚に釣られ魚が集まるという三段論法です。釣りをするなら大潮が良いということになります。
大潮は激流に注意
月に2度ほどある大潮ですが、潮が引く際には激流と言っても過言ではありません。特に冬から春の季節の大潮は、年間を通じて干潮の時に海面が低くなります。釣りをする際には注意を怠らないようにしましょう。
釣りで大切な潮の見方|中潮
大潮と小潮の間の中間の日のことを指して中潮といいます。潮位差も大潮と比べるとそれほどでもないですが、小潮に比べれば相当にあります。中潮は小潮と大潮のあいだに2度ありますが、大潮の次の中潮が釣りには良いとされています。
初心者が釣りをするなら中潮
潮の流れが程よいので、魚の活性も良く初心者が釣りをするなら中潮とされています。中潮の時は一般的にはどんな種類でも釣れるとされています。なを昔から言われている「上げ7分、下げ3分」は中潮のことになります。釣り人に愛着があるのが中潮です。
潮が適度に流れる中潮
大潮へ潮が向かう時でも、大潮から潮が引いていく時でも流れはそれなりにあります。このまずまず流れる潮が中潮となります。潮の流れが動いているので、一般的に言われる釣りの良いポイント時期となっています。