ブラックバス料理は美味しかった!寄生虫にはご注意を!

Array

ただしブラックバスは「外来生物法」によって「生体(生きたまま)を移動、運搬することが法律で禁止」されています。つまり釣り上げたものを生きたままクーラーボックスなどに入れて持ち帰り、家で泥抜きを行うという行為は厳密には法律違反です。(過去には奈良県での逮捕事例もあります。)

もし泥抜きをするのであれば、あらかじめきれいな水を用意しておき、釣り場で数時間泳がせておくといったかたちをおすすめします。持ち帰る時は原則締めた状態にしておきましょう。

ブラックバスの下処理②捌き方

ブラックバスも他のお魚と同じような要領で捌けます。捌く前に少し臭いが気になるようなら、包丁を入れる前に塩をまぶしてこすり、表面のぬめりをよく洗い流してから捌きましょう。

  1. 水気を切ったブラックバスの頭を落とす。
  2. 内臓を取り出して三枚に下ろす。
  3. 腹骨と臭みのもとである皮(気になる方は血合い骨も)を取り除く。
  4. おろした身に改めて塩を振って、しみ出てきた臭みを含んだ水分をよく洗い拭き落す。

ブラックバスは生きたまま持ち帰るのは原則禁止で、また釣った後もがいて暴れて死んだ個体は身に血が回って臭みが出てしまうので、頭を落として内臓を取り出すまでの工程は釣ったその場ですぐ行い、袋詰めにして持ち帰るようにしてもよいでしょう。

ブラックバスの下処理③臭みの元である浮袋周辺の脂の処理

ブラックバスはお腹の浮き袋周りの脂も臭みの原因と言われています。内臓を取り出した後のお腹の膜と腹骨にくっついているぷるぷるした部分ですが、臭みのもとなので、捌くときに特に注意して、しっかり取り除きましょう。(参考動画:8:00~)

ブラックバス料理を食べよう①|ブラックバスのフライ

ブラックバスのフライの特徴と魅力

ブラックバス料理の定番と言えばフライですので、まずカラッと揚げてフライにしていただきましょう。ソースをたっぷりかけてかぶりつけば、サクッとした歯ごたえの衣と、ふわふわの白身の美味しさが口の中いっぱいに広がります。

「これ、ほんとにブラックバス?」と驚かれるような、子どもから大人まで楽しめる一品です。ぜひ晩ごはんのおかずとしてフライにしていただきましょう。

ブラックバスのフライのレシピ

  1. 下処理をして切り身にしたブラックバスに塩・コショウで下味を付ける。
  2. 小麦粉、溶き卵、パン粉の順でまぶす。
  3. 180℃前後の油できつね色に揚げる。

食べるときは定番のソースだけではなくお醤油やタルタルソースでも美味しくいただけます。レタスやキャベツと一緒にパンにはさめば、かんたんフィッシュバーガーに早変わりです。

ブラックバス料理を食べよう②|ブラックバスのムニエル

ブラックバスのムニエルの特徴と魅力

ムニエルと言えばサケやヒラメだけだと思っていませんか。ブラックバスもムニエルにすると、ちょっとお洒落に、そしてとても美味しくいただけます。ムニエルにするとバターの良い香りで皮付きのままでも臭みはさほど気になりません。

ムニエルというと、なんだか作り方が難しそうですが、それほど手順が複雑なわけではありません。何のお魚か伝えずに出して「これ美味しいね!何ていう魚?」と言われたらブラックバスだと伝えて相手を驚かせるのも楽しいです。

ブラックバスのムニエルのレシピ

  1. ブラックバスの切り身に塩・コショウで下味を付ける。(皮付きでも可。気になる方は皮を除きましょう)
  2. 下味を付けた切り身に小麦粉をまぶす。
  3. フライパンにバターを入れ火にかけて、バターが溶けて熱せられたら切り身を入れて両面焼く。

バターではなくオリーブオイルで焼いても美味しいです。焼いているときに白ワインを振り入れてフランベ(アルコール分を飛ばす)しても良い風味が出ます。こってりバターがちょっと重いなと感じるときはレモンを添えてさっぱりといただきましょう。

ブラックバス料理を食べよう③|ブラックバスのガーリック醤油ソテー

ブラックバスのガーリック醤油ソテーの特徴と魅力

ベーシックなムニエルも美味しいですが、お醤油ベースの和風テイストなソテーにすると、より私たちの口に合う料理になります。油にニンニクの香りをしっかり移して焼きあげれば臭みは全く気になりません。

見た目にもちょっとおしゃれでありながら、お醤油の香ばしい風味にニンニクの香りもガツンときいた、食べごたえがある一品です。

ブラックバスのガーリック醤油ソテーのレシピ

  1. スライスしたニンニクを油でじっくり炒めて、油に香りを移す。
  2. 塩・コショウで軽く下味を付けたブラックバスの切り身を入れて焼く。
  3. 中まで火が通ったら、お醤油1:お酒1の割合のたれををさっとかけ回してからめる。

ムニエルのように小麦粉をまぶして焼いても美味しいです。ニンニクが気になるという方はニンニク油の代わりにバターを使ってバター醤油味のソテーにしてみましょう。さっぱりレモンは忘れずに。

ブラックバス料理を食べよう④|ブラックバスのピカタ風

ブラックバスのピカタ風の特徴と魅力

ピカタという料理をご存知ですか。ムニエルの材料にチーズと溶き卵を加えてひと手間かけたイタリアの料理です。バターとチーズの香り、そして衣に卵も加わった、にぎやかで楽しい料理です。

本場イタリアでは牛肉、アメリカではチキン、そして日本では豚肉の薄切りを使ったポークピカタが一般的ですが、ブラックバスで作ってみましょう。

ブラックバスのピカタ風のレシピ

  1. 塩・コショウで軽く下味をつけたブラックバスの切り身に小麦粉をまぶす。
  2. 溶き卵に粉チーズを混ぜいれたものに、切り身を浸して卵液をなじませる。
  3. フライパンでバターを熱して切り身を両面こんがりと焼く。
  4. 卵液が余っていたら一緒に入れて身と絡ませる。

チーズが好きな方は、粉チーズではなくスライスチーズを細かくちぎったものを使っても美味しく出来上がります。卵の衣に包まれているのでふわっとした食感の冷めても美味しい一品です。オムレツのようにケチャップを添えていただきましょう。

ブラックバス料理を食べよう⑤|ブラックバスのワイルド焼き

ブラックバスのワイルド焼きの特徴と魅力

キャッチ&イート、ある意味釣り本来のあるべき姿です。「臭みなんか気にしない!」とばかりに、釣ったお魚をその場で焼いて、お塩でもお醤油でもお好みの味付けで豪快にかぶりつく。本当はそれだけで十分美味しいのかもしれません。

釣りやブラックバス、アウトドアに慣れた方向けで、初心者の方にもおすすめとは決して言えませんが、勇気のある方はぜひチャレンジしてみてください。

ブラックバスのワイルド焼きのレシピ

  1. 釣れたブラックバスをよく洗って、ウロコと頭、内臓を取る。
  2. 両面しっかり焼いて火を通す。
  3. 味付けはお塩、お醤油、マヨネーズなどお好みで。

ワイルドとは言え、内臓や脂の部分はできるだけしっかり取り除き、寄生虫の危険を避けるため十分に火を通すこと。念のため言うと、きれいな水場で釣れたブラックバスの方が美味しいのは言うまでもありません。あくまでも自己責任で挑戦しましょう!

新名物!お店で食べられるブラックバス

バスフィッシングの人気者でありながら「特定外来生物」として厄介者扱いもされているブラックバスですが、滋賀県の琵琶湖周辺ではブラックバス料理を新名物として展開しており、観光客に人気のメニューとなっています。さて、いったいどんなメニューがあるのでしょうか。

バス天丼

琵琶湖博物館内併設のレストラン「にほのうみ」では、ブラックバスを天ぷらにした「バス天丼(税込¥930)」が食べられます。オリジナルハーブ塩を使用した独自の調理法で、美味しさを最大限引き出した「バス天丼」は観光客から「とても美味しい」と大人気メニューになっています。立ち寄った際はぜひ挑戦してみたいメニューです。

にほのうみ(琵琶湖博物館内ミュージアムレストラン)
住所: 滋賀県草津市下物町1091
営業時間:10:30~17:00(お食事11:00~16:00)
定休日:月曜日(博物館の休館日に準ずる)
施設HP:http://www.nanyouken.co.jp/nionoumi/

びわ湖BASSバーガー

名神高速道路の大津サービスエリア(下り線)内のコロッケ店「おうみ屋」では、ブラックバスのフライを使った「びわ湖BASSバーガー(税込¥390)」が食べられます。注文を受けてから揚げるので提供まで少し時間がかかりますが、揚げたてサクサクのフライを使ったバーガーはドライブ中の小腹を満たすのにちょうどいい人気メニュ―です。

おうみ屋(名神高速道路 大津サービスエリア(下り線)内)
住所: 滋賀県大津市朝日が丘2丁目8
営業時間:9:00~20:00

沖島よそものコロッケ

琵琶湖沖合の有人島、沖島の「冨田屋」では、ブラックバスを使った「沖島よそものコロッケ」を販売しています。よそものという名前はブラックバスが外来魚であることにちなんでいます。店頭だけでなく通販(不定期入荷50個入り税別¥2500/送料別)でも購入できるので、興味のある方はお取り寄せしてみてはいかがでしょうか。

琵琶湖沖島冨田屋
住所: 滋賀県近江八幡市沖島町329
定休日:土日祝
店舗通販HP:https://tomitaya.net/

ブラックバスの美味しさをもっと知ろう

ブラックバスが、食材としてとても大きなポテンシャルをもったお魚であるということをご紹介しました。下処理をきちんとして、しっかりと調理すれば、いろいろな料理に美味しく活用できるのがブラックバスです。

ブラックバスを釣って、食材として利用することは外来生物の駆除という面でも役に立ちます。バスフィッシングファンの方はこれを機にどんどん料理に挑戦してみてはいかがですか。ブラックバスは釣って楽しい、食べても美味しい、とても素敵なお魚です。

バス釣り用タックルについての記事はこちら