アイナメにそっくりなクジメって?その生態から釣り方、食べ方をご紹介

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クジメってどんな魚?

クジメという魚をご存知ですか?アイナメと見た目がそっくりなので釣りをされる方や漁師の方までも見間違えてしまうほどそっくりなんです。クジメはスズキ目カジカ亜目アイナメ科(過去はカサゴ目)に属する海水魚です。今回は、クジメにピックアップしてさまざまな視点でクジメという魚の生態や釣り方、食べ方などご紹介していきます。

クジメの生態について

クジメの特徴

クジメは側線が真ん中に1本だけで、尾ビレが扇形で角が丸くなっています。体色は、暗みがかった色合いに淡色の斑紋があるものが多く、生息地域に寄って見た目も赤褐色になったりもします。また、クジメの寿命は、オスが5年、メスが7年ほどで、メスのほうが早く大きくなる特徴があります。

クジメの体形

クジメの体型はややスリムで多毛類や甲殻類、小魚などを食します。体長は、大きくても30センチ前後と言われています。ですが、釣りをする際は大きなものは釣れないことが多いです。

クジメの産卵期

クジメの産卵期は、10月から1月の冬時期になります。クジメのオスは岩礁に縄張りを持っていてそこにメスが卵を産み付け、その卵をオスが守って孵化させます。孵化した幼魚は、しばらく浮遊していますがある程度の大きさになると成魚と同じ生活をし始めます。

クジメの分布

クジメは、北海道南部から長崎県までの沿岸や、日本だけでなく朝鮮半島南部にも生息しています。特に暖かい海域を好むので、黒潮の影響のある地域に行くとよく釣れます。生息環境は、浅場の海草の多い岩礁周辺を好みあまり動かず単独で生活しているので周りに溶けこむので見つけにくい特徴があります。

クジメの呼び名

主に「クジメ」と呼ばれているのは、神奈川県三崎周辺です。山形県鶴岡では、アイナメのことを「シンジョ」ということに対してクジメのことを「イソシンジョ」と呼んでいます。その他にも、アイナメと混同されていることから秋田県では「アブラッコ」、新潟県では「アブラメ」、長崎県では「ヤスリ」などクジメの呼び名は地域によって様々です。

クジメとアイナメの見分け方

クジメの特徴や生息地域や呼び名など生態についてご紹介しました。ここでは、クジメとアイナメの特徴を見比べながら見分けるポイントについてご紹介していきます。

尾ビレの形に注目

クジメとアイナメを見比べる際、一番わかりやすい見分けるポイントは尾ビレの形なんです。では、尾ビレの形に注目して見ていきましょう。

クジメは、尾ビレが扇形で角も丸くなっているが特徴です。

アイナメは、尾ビレは丸くなっておらずまっすぐで角があるのが特徴です。

側線に注目

次に、線の数に注目して見てみましょう。

クジメは、側線が真ん中に1本だけなのが特徴(下の絵)で、アイナメは、側線が2本以上(通常5本)あり真ん中に1本、背中にたくさんあるのが特徴(上の絵)です。

口の形に注目

次に、唇の形と大きさに注目して見てみましょう。

クジメは、やや細い口で先細った感じの口元なのが特徴です。

アイナメは、唇が分厚くて口も大きいので開いた時に大きく開く傾向があるのが特徴です。

体の色や大きさに注目

最後に体色や大きさに注目して見てみましょう。

クジメは、赤みのある黒っぽい個体や褐色系の個体が多く、体長は大きくても30センチ前後にしかなりません。堤防釣りだと20センチくらいの大きさのものがほとんどなので大きくならないのが特徴です。生息する海域によって体色が異なることがあるので見分けるポイントとしては難しい場合があります。

アイナメは体色のバリエーションが豊富ですので住む海域によって褐色系や真っ黒系まで様々です。体長は30センチから40センチの個体が多いので他の見分けるポイントと合わせて見てみるといいでしょう。

クジメってどんな味?いつが旬なの?

クジメの味

クジメは、透明感のある白身で少し赤みがあります。クセがなく小骨が少ないので小さいお子様も安心して食べることができ、とてもいいダシが出るので生食よりも火を通した料理がおすすめです。アイナメと比べると味は劣りますが、料理次第では美味しく食べられるお魚なのでいろんな調理法を試してみましょう。

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