甘鯛の料理方法別レシピ18選!刺身から鱗料理まで一気に紹介!

まずは、甘鯛の干し物焼きをご紹介します。甘鯛はそのまま塩焼きにしてもとても美味しい食材ですが、干し物にすると余分な水分が飛び、旨味がグっと凝縮されていっそう濃厚で美味しくなります。

  1. 用意するもの:塩水(3%程度、海水と同濃度程度)、酒(飲めるお酒が望ましい)、みりん(風味づけ程度)、唐辛子(干している時のカビ防止のため)、容器(甘鯛の量に応じて全体が液に浸る程度の大きさ)
  2. 甘鯛のウロコを落とし、開いて内臓や血合い、エラを丁寧に取る。甘鯛は身が柔らかく、ウロコ落としで強くゴシゴシすると身崩れを起こします。包丁でウロコを落とすのがオススメです。
  3. 1で用意した材料を全て鍋に入れる
  4. 3で作った液に甘鯛の全体が浸るまで沈める、30分〜1時間ほど置く。浮いてしまう場合は落とし蓋やネットを使うと良いです。
  5. 1日以上干します。1日〜数日程度しっかり干せば味が濃くなりますが、一夜干しで干し物風にした甘鯛を焼いて食べるのも美味しいです。
  6. 焼く。炭火で焼くのがオススメですが、もちろんガスや電気グリルでも良いです。酒を塗りながらじっくり、焼き目がついたら鉄串を刺して10秒くらい経ったら引き抜いて手の甲に置き、内部の温度を確認しましょう。「熱っ」と思うくらいであれば食べごろです。基本的に塩コショウは無しでも良いですが、物足りない場合はお好みで使うと良いでしょう。

甘鯛の若狭焼き

若狭焼きという言葉をご存知でしょうか。金目や甘鯛などの細かいウロコを持った魚をそのまま炙り、ウロコが立って松笠のように見えるため松笠焼きとも言われています。身はもっちりホクホク、皮のサクサク感が重なって味と食感の両方を楽しむことができます。

若狭焼きを提供するお店によっては皮面をじっくり、遠火の強火にするなどでウロコが立たないようにゆっくりと加熱してなめらかな面のままパリパリにするところもあります。急激に加熱するとウロコが立つため、焦らずに調理することが大事です。

  1. 用意するもの:出汁500cc(昆布、かつおなどの煮汁)、酒300cc(飲めるお酒が望ましい)、みりん100cc、醤油50cc(薄口が良い)
  2. 出汁、酒、みりん、醤油を合わせます。この液体を若狭地といいます。
  3. 甘鯛を三枚におろし、切り身に軽く塩を振ります。当然、ウロコは残します。
  4. 2で作った若狭地に切り身をつけて冷蔵庫へ入れ、一晩置きます。
  5. 切り身を火にかけ、両面を丁寧に焼いて行きます。皮面はある程度火が通ってから、仕上げとして強火で加熱すると焦げ過ぎずにパリパリに仕上げることができます。ウロコを強火で一気に役とウロコが立ち、でこぼことした表面になり焦げやすくなるため、程よい香ばしさ加減を出せるように火加減を調整します。
  6. しっかり火が通り、ウロコがパリパリになれば最後に盛り付けて完成です。

甘鯛のソテー

淡白な身と、皮の旨味成分が絶妙な甘鯛はソテーもよく会います。オリーブオイルやバターを使い炒めて豊かな香りを追加することにより、甘鯛の油とあいまってたいへん美味しくなります。そもそも淡白な身はバターやオリーブオイルによく会うため、美味しくなる要素しかないのです。

  1. 用意するもの:玉ねぎ、バター10グラム程度、オリーブオイル大さじ2杯程度、岩塩、塩、コショウ、付け合わせ野菜(ヤングコーン、パプリカ等)※ここで紹介するのはあくまでも一例です。好みによって仕上げに生クリームを加えるも良し、季節によって付け合わせ野菜を変えるのも良し、ソテーは自由度が高いです。
  2. 甘鯛を三枚におろしてウロコを剥ぎ、塩とコショウを適量ふる。
  3. 玉ねぎをスライスもしくは細切りにしておき、ボウルなどに入れておく。
  4. フライパンを加熱し、オリーブオイルとバターを入れる。
  5. バターが完全に溶けたら甘鯛の皮面を下にして弱火〜中火で焼き、皮に焼き目がついたら裏返して身を焼きます。一般的なソテーの手順ですが、あらかじめ切り身に小麦粉をまぶして焼けばムニエル、焼いている最中に暑くなった油をスプーンでかけ続け、常に全体を油で包み乾燥を防ぎながら焼くとポワレになります。フランス料理でよく使われる技法です。
  6. 全体に火が通ったらそのままお皿にのせ、あらかじめ切っておいた玉ねぎを同じフライパンでサッと炒めたら甘鯛と同じ皿に盛り付け、岩塩を適量ふりかけます。岩塩である必要はなく、ハーブソルト等でも良いです。また、玉ねぎと一緒にコーンを炒めて一緒に盛り付けても良いです。
  7. 付け合わせ野菜を盛り付けて完成。

甘鯛のウロコ焼き

甘鯛のソテーと似ているようで違う、ウロコをついたまま焼くことでバリっとした食感がたまらない一品となります。やはり甘鯛が持つ奥深い甘みや旨味とオリーブオイルやバターがとても良く合い、美味しい料理です。

  1. 用意するもの:カリフラワー(ブロッコリーやアスパラも可)、オリーブオイル100cc、バター20グラム、バルサミコ酢大さじ1〜3、レモン果汁(適量)、塩、コショウ、付け合わせ(パセリ、三つ葉、トマトなど)
  2. バルサミコソースを作ります。バルサミコ酢3:オリーブオイル1の割合で混ぜて鍋で加熱し、塩胡椒とレモン果汁を入れながら好みの味へ整えます。とろみが付いてきたらソースは完成です。
  3. 甘鯛を三枚におろし、ウロコをつけたまま塩とコショウを適量ふります。
  4. フライパンへオリーブオイルとバターを入れ、しっかり加熱されたら甘鯛の皮面を下にして弱火で焼きはじめ、そのまま7〜8割程度まで火が通ったら裏返して身を焼き始めます。このとき、ウロコはしっかり焼き目がついて入ればOKです。
  5. そのまま身のほうも焼き目がつけば皿へ乗せ、カリフラワーやブロッコリー、あればアスパラも一緒に同じフライパンで炒めで甘鯛と同じ皿に盛り、付け合わせ野菜を添えて完成です。

甘鯛の塩釜焼き

甘鯛も含め、焼き鯛料理の王様とも言えるのが、塩釜焼きです。その名の通り、塩で鯛全体を包み「塩の釜」で包み焼きにする調理法です。出来上がりは塩を割って中の鯛を食べるのですが、塩のミネラルがしっかり染み込んでいてとても美味しい料理です。

  1. 用意するもの:塩1kg(甘鯛の大きさによる、ここでは甘鯛800gに対し1kgの割合)、ネギ、生姜、卵白(1個分)、昆布(甘鯛と同程度の大きめのもの)
  2. 甘鯛の腹を開き、内臓と血合いを丁寧に取り除きます。中骨のあたりはブラシを使うとやりやすいです。
  3. 内臓のかわりにネギと生姜を詰め、この時点でオーブンは200度程度に余熱しておきます。
  4. オーブン用のトレーへ昆布を一枚敷き、その上に甘鯛を並べます。乾燥昆布を使用する場合は、あらかじめ濡れタオル等で柔らかくしておきます。
  5. ボウル等へ塩と卵白を入れよく混ぜます。精製塩も可、ミネラルを含んだ天然塩のほうが味に深みが出ます。
  6. 5で卵白と混ぜ合わせた塩を、トレーに並べた甘鯛へ塗ります。可能であれば、見た目も鯛にするとより楽しむことができます。
  7. オーブンで30分ほど焼きあげれば完成です。塩を割って中の鯛を食べる際、塩をしっかりどかさないと塩辛いので注意しましょう。好みでレモン果汁と一緒に味わうのも良いです。

甘鯛【煮付け・汁物】おすすめレシピ4選!

鯛料理はアレンジもさまざま。割烹など、日本料理では高級食材として知名度があります。そして日本料理に欠かせない、代表的な料理が煮物料理です。鯛などの白身魚は煮付けにするとたいへん美味しいですし、すり身にしてつみれ汁にしたり、さらには雑炊にした時の贅沢な味わいが堪らない一品となります。

甘鯛の煮付け

切り身を煮付けにする方法もありますが、ここではせっかくの甘鯛なので一匹まるごと煮付けにするレシピをご紹介します。上質な白味、旨味たっぷりの甘鯛は煮付けにすると絶品です。煮付けた甘鯛の身を鯛めしにするといった贅沢な楽しみ方もアリですし、この甘鯛の煮付けは一度は味わっておくべきオススメの一品です。

  1. 用意するもの:長ネギ、昆布だし500cc、酒50cc、砂糖大さじ5、醤油大さじ5、みりん大さじ3、塩適量
  2. 甘鯛の内臓をとり、ウロコをとって全体的に塩を振り、20〜30分程度経ったら熱湯をかけて湯引きして冷水で冷やす。
  3. 鍋もしくはフライパンに昆布だし、酒、砂糖、醤油、みりんを入れて加熱し、煮立ったら適当な長さへ切ったネギと甘鯛を入れてアルミホイル等で落し蓋をし、弱火〜中火で煮る。
  4. 煮汁がある程度煮詰まってきたら完成です。煮詰まり具合は好みで調整することができます。
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