ケリーケトルは魔法のヤカン|魅力たっぷりのアイテムと使い方を紹介!

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ここまで、ケリーケトルとは何かや種類などについてご紹介して来ましたが、実際にどのように使うのかをよりイメージしてもらうために、基本的な使用方法から調理まで、ケリーケトルで出来る機能をご紹介したいと思います。使用方法を知ることにより、更にケリーケトルの魅力が増してくることでしょう。

基本的な使用方法

ケリーケトルの基本的な使用方法は、まずファイヤーベースに小枝や枯れ草などで種火を作ります。ケトル本体の注ぎ口から水を注ぎ、ファイヤーベースにセッティングします。燃料となる小枝や枯れ草などをケトルの煙突上部や、ファイヤーベースの空気穴から追加して火力を調節します。

お湯を沸かす

ケリーケトルの機能は、まずお湯を沸かすことです。ケトルの煙突上部から炎が見えるくらい高火力にすることで、ほんの数分でお湯を沸かすことが可能となります。コップなどに注ぐ際は、片手でハンドルを持ち、もう片手でキャップのついたチェーンを持ち、ハンドルを軸にチェーンの持ち上げ持ち下げでケトル本体を傾きを調整して注ぎます。

調理をする

煙突上部にポットサポートをセッティングして、上昇気流によって発生した熱でナベやフライパンを使って料理をすることが可能です。ファイヤーベースのみを使って、オプション品のボーボーストーブやグリル網を用いてそこにナベやフライパンを置いて料理をすることも出来ます。

ケリーケトル4つの注意点

お湯を沸かすだけではなく、料理も出来てとても便利なケリーケトルですが、使用する際にこれだけは注意して欲しい4つのポイントがあります。使用方法を間違えると、思わぬケガやケリーケトルの破損にも繋がりますので、注意点を参考に正確かつ安全に使用して欲しいと思います。

注意するポイントその1 設置は必ず平らな場所で

ケリーケトルは必ず平らな場所で使用してください。不安定なところで使用すると、お湯が沸いた際などにケトルが動き、ケトル本体が転倒して飛び出したお湯でヤケドなどの可能性がありますし、ケリーケトル本体を傷つけてしまうことになります。

注意するポイントその2 吹きこぼれないように水は8分目

ケトル本体に溢れるほど目一杯水を入れると、沸騰した際に注ぎ口から水が吹きこぼれて、やはり飛び出したお湯でヤケドをする可能性がありますし、吹きこぼれた水がファイヤーベースに入り込み、火が消えてしまうことなども考えられますので、水は8分目くらいに張りましょう。

注意するポイントその3 空焚きは絶対にしないこと

ケトル本体に水を入れずに火にかけてはいけません。ケトル本体を痛めますし、キャップをして空焚きをすると内部の空気が熱されて膨張し、爆発の危険性もあります。特にアルミのケリーケトルは、アルミ自体の融点が600℃と低く、長時間高温にさらされると融解する恐れもあります。

注意するポイントその4 お湯を注ぐ時にはヤケドに注意

ケトル本体は、当然熱くなっているので触ることは厳禁ですが、ハンドル部やチェーンもケトル本体同様に熱されている可能性があるので注意が必要です。ハンドルは木部を持つようにし、チェーンは使用前に熱されないように離しておきましょう。注ぐ際に沸騰したお湯が跳ねることがありますので、合わせて注意しましょう。

ケリーケトルタイプのヤカンは自作できる?

確かに利便性と遊び心が満載のケリーケトル。しかし、シングルバーナーとコッヘルを揃えるのと同じくらいのお金が掛かってしまう。そうであれば一層のこと、ケリーケトルのようなヤカンを自作出来ないかと考えたくなるかもしれません。実際にケリーケトルタイプのヤカンは自作することは出来るのでしょうか。

自作は可能だが難易度は高い

素材や大きさなどを考慮すると、トマト缶やビールの空き缶などを用いれば、なんとか自作は可能なようです。ステンレスの水筒を利用して製作している例もありますが、どちらも金属同士を接合したり穴を開けたりするための工具が必要で、まずはそれらを揃えることから考えなくてはならないかもしれません。

おすすめはケリーケトルを使いこなすこと

頑張って作れば自作も出来ないことは無さそうですが、その労力を掛けて作る価値があるかは不透明です。お湯を沸かす速さや、ケトル自身の耐久性などは簡単に真似できるものではありません。おそらく何度も作り直すことになると思われます。そうであれば、多少値が張っても長く使える一品を選ぶべきでしょう。

ケリーケトルは類似品が多い?

100年以上の歴史を誇るケリーケトル。その間にこのような便利なアイテムが真似されない訳がありません。同じような構造、原理でお湯を沸かしたり料理したり出来る類似品はケリーケトル以外にも販売されているのでしょうか。ケリーケトル以外の商品にも触れてみましょう。

類似品ではなく競合商品

同じような構造、原理でケリーケトル以外の商品はいくつか販売されています。しかしそれらは、単なる類似品として片付けることは出来ないオリジナリティがあり、立派にケリーケトルと並ぶ競合商品となっています。そのいくつかをご紹介していきます。

ギリーケトル(GHILLIE KETTLE)

ケリーケトルの名称違いではなく、イギリスのギリーケトル社が開発したアウトドア用ヤカンです。歴史も古く、1920年代にはこの構造、原理のヤカンを量産していた老舗メーカーです。素材としてアルミの他にシルバーを使ったり、お湯が沸騰すると、キャップについているホイッスルから音が鳴って知らせてくれるのが特徴です。

ギリーケトル0.5L MAVERICK

本体サイズ/高さ24cm×幅16.3cm、ベースサイズ/高さ8.7cm×幅18.0cm、水の容量/0.5L、素材/アルミニウム・アルミニウム硬質アルマイト加工・シルバー

ギリーケトル1.0L EXPLORER

本体サイズ/高さ27cm×幅14.0cm、ベースサイズ/高さ8.7cm×幅18.0cm、水の容量/1.0L、素材/アルミニウム・アルミニウム硬質アルマイト加工・シルバー

ギリーケトル1.5L ADVENTURER

本体サイズ/高さ32cm×幅16.3cm、ベースサイズ/高さ8.7cm×幅18.0cm、水の容量/1.5L、素材/アルミニウム・アルミニウム硬質アルマイト加工・シルバー

PETROMAX(ペトロマックス)ファイヤーケトル

ペトロマックスは100年以上の歴史を誇る、ドイツの灯油ランタンメーカーです。現在では灯油ランタン以外にも様々なキャンプ用品を展開しており、ケリーケトルと同様の構造、原理のヤカンを販売しています。ファイヤーベースが地面と接触しないように脚がついているのが特徴的です。

ファイヤーケトルFK1

本体サイズ/高さ38cm×セット時最大径φ20cm、水の容量/0.5L、重量/615g、素材/アルミニウム

ファイヤーケトルFK2

本体サイズ/高さ45cm×セット時最大径φ20cm、水の容量/1.2L、重量/1030g、素材/アルミニウム

【LABOUR AND WAIT】H340 STORM KETTLE

こちらもアイルランドで100年以上前開発され、1970年代にアウトドア愛好家に広まったヤカンです。現在はイギリス・ロンドンの雑貨店LABOUR AND WAITが取扱をしている商品です。デザイン性に富んでいて、キャップがコルク製であったり、チェーンが真鍮色であったりオシャレに仕上がっています。

H340 STORM KETTLE

本体サイズ/高さ35.5cm(収納時は30.5cm)×幅16.5cm、水の容量/1.5L、素材/アルミニウム

ケリーケトルで一味違ったアウトドア体験を

ガスバーナーなどと比べると若干手間が掛かるアイテムですが、ケリーケトルの燃料となるものは、アウトドアシーンに必ずある小枝や枯れ草を使用するため、使えばより自然と一体化した、これぞアウトドアという感覚を味わうことが出来ると思います。早速ケリーケトルを片手に、自然との一体化を体験しに行きませんか。