ナイルパーチの生態
ナイルパーチってどんな魚?
ナイルパーチは硬骨魚綱 スズキ目 アカメ科の魚で和名をナイルパーチ、ナイルアカメといいます。ヨーロッパや日本に輸出され、食用だけでなく観賞魚としても人気の高い魚です。もともとの定着していたところより範囲を超えてアフリカ各地に放流され、定着しています。
「世界侵略的外来種ワースト100」に選定?
ナイルパーチが放流された水域では在来生物群に大きな影響を与え、在来種が絶滅の危機に瀕しているそうです。特にアフリカ最大のビクトリア湖はナイルパーチによって生態系が変わった事例として「ビクトリア湖の悲劇」として知られています。現在ナイルパーチはIUCNの「世界侵略的外来種ワースト100」に選定されています。参照:知識連鎖
ナイルパーチの特徴
ナイルパーチの特徴
最大約2m、200㎏、スズキ型。下あごが上あごより突出していて、背側が暗青灰色、腹側は銀灰色の尾びれが丸い淡水魚です。淡水魚としては大型の分類に入り、同属のアカメに酷似しています。食性は肉食性で、稚魚は動物プランクトン食。成長すると魚類・甲殻類を専食としています。参照:侵入生物データベース
ナイルパーチで生計を立てる人たち
ビクトリア湖沿岸部キスムという町では約200世帯の漁師たちがナイルパーチで生計を立てているそうです。地元の人たちの食べる魚が約450円/1㎏に対しナイルパーチは約900円~約2000円/1㎏と約2~5倍で売れ、1カ月の漁の収入は一般的な淡水魚と比べて約5倍となるそうです。参照:「ナイルパーチはどんな魚」
日本に輸出されるナイルパーチ
漁獲されたほとんどがヨーロッパや日本に輸出され、地元の人たちは売れなかった物だけ口に出来るそうです。工場に運び込まれたナイルパーチは世界標準の徹底した品質管理のもとで加工され輸出されます。
ナイルパーチとスズキの違い
ナイルパーチは三枚に卸されて送られてきます。切り身にすると「スズキ」に似ているため和名を「シロスズキ」として売られていることもあるそう。しかし比べてみると「スズキ」の身は白く鱗は目の細かい銀色に対して「ナイルパーチ」の身は薄いピンク色で鱗は荒れていて色もややくすんでいます。