ハクキンカイロの使い方や仕組み解説!経済的でエコな魅力をたっぷり紹介!

最後の③のケースのように指定ベンジン・ZIPPOオイル・ホワイトガソリン以外のものを注入してしまった場合は、中の綿を新しいものに交換した上で上の燃料を入れて試してみてください。一度でも良くない燃料を入れてしまうと綿が傷んでしまい、後から指定のものを入れても正常に動作しないので注意が必要です。

原点はハクキンカイロ!白金触媒式カイロのライバル商品

KeithJJ / Pixabay

元々は創業者でもある的場仁市氏によって発明されたこの商品ですが、現在ではOEMも含めていくつかのメーカーが同様の方式を採用した商品を販売しています。これらライバルとも呼べる商品をいくつかご紹介します。

コールマン ポータブルイージーウォーマー ブラウン 170-6853

コールマン ポータブルイージーウォーマー ブラウン 170-6853

Amazonで見る

アウトドア用品の老舗ブランドも燃料式のカイロを販売しています。燃料を満タンにして約24時間燃焼してくれるところも同様ですが、このアイテムの特徴は触媒に熱を加える際にライターやマッチを必要としないところです。

本体には乾電池を入れて使うバッテリーチューブというユニットが付属しており、これを触媒の指定箇所に押し当てると内部コイルが発熱し反応が始まります。普段からタバコを吸わないのでライターやマッチを持っていない方にも便利なアイテムです。

スペック

  • サイズ:直径8×1.3cm
  • 重量:40g
  • 材質:アルミ、スチール、コットン、ポリエステル
  • 温度:約70℃
  • 発熱持続時間:約18〜24時間
  • 付属品:収納ケース、電池式バッテリーチューブ(電池別売)

ZIPPO ハンディウォーマー ZHW-15(ハクキンカイロのOEM商品)

ZIPPO(ジッポー) ハンディウォーマー&オイルセット ZHW-15

Amazonで見る

ZIPPOの名前が付いていますがハクキンカイロ社のOEM商品になります。大きさ的にはスタンダードとほぼ同じサイズですが、1回の注油で持続できる時間は半分の12時間ほどとなります。当然の事ながら本体にはZIPPOロゴの刻印が袋にも同ロゴがあしらわれていますので、見た目の格好良さやこのブランドが好きな方にはおすすめです。

スペック

  • サイズ:約66x15x100mm
  • 重量:約60g
  • 材質:真鍮
  • 付属品:本体、注油カップ、フリース袋、ZIPPOオイル(133ml)、取扱説明書
  • その他:1回の注油(約11g)で約12時間発熱

ポケットウォーマー I-HOT箱入 コンパクト携帯カイロ

ポケットウオーマー I-HOT箱入 コンパクト携帯カイロ

Amazonで見る

見た目もサイズ感も上で紹介したZIPPOのハンディーウォーマーやハクキンカイロのスタンダードとほぼ同じような商品です。1回の注油で最大16時間燃焼するので、朝の通勤から家に帰るまでくらいは十分持ちます。点火し辛い事があるとの声も聞かれますが価格が安いのが特徴で、他の商品の半分くらいで購入が可能です。

スペック

  • 商品サイズ:約68x15x102mm
  • 持続時間:最大16時間(20cc)
  • 材質:本体:本体(スチール/クロムメッキ)、キャリングケース(ポリエステル)

ハクキンカイロは体以外も温める?

jill111 / Pixabay

今までご紹介してきました使い方は人の体を温めるためのものであったり関連するグッズについてのものでした。しかしこのカイロには人以外のものを温める使い方もあります。過去には意外なものを温める用途で使用されていた事もありますのでご紹介します。

カメラや天体望遠鏡のレンズを温める

Comfreak / Pixabay

キャンプをされる方でしたら朝起きてみると雨も降っていなかったのにテントやタープの表面が濡れていた、という経験をされた事があるかと思います。これは夜になり空気が冷えると空気中の水分の飽和量が減るため余った水分が付着する現象で、いわゆる夜露と呼ばれています。

夜間に夜景や星空を撮影する時にこの夜露の影響でレンズが曇ってしまい、せっかくの写真が台無しになってしまう事があります。これを防ぐための簡単にできる対策として「カイロをレンズに巻く」事があります。レンズやその周辺の空気を温めておく事で余分な水分の発生を抑えるためレンスの結露対策としてとても有効とされています。

過去には航空機のエンジンを温めたことも

jhill365 / Pixabay

戦争中の話ですが飛行機のエンジンを温める保温用として、特大のカイロの注文を受け製作していた時期がありました。寒さの厳しい地方ではエンジンが凍り始動できなくなることおあったためその予防用に使用されていました。航空機の燃料があるので基本的には火気厳禁ですがハクキンカイロの安全性が高く評価された結果でしょう。

ハクキンカイロは変わらないデザインも魅力

メーカーのウェブサイトを見られた方は気づかれたかも知れませんが、ページの下の方にさりげなく「グッドデザイン賞」のロゴマークを見る事ができます。実は2012年にハクキンカイロとして「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」を受賞しているのです。

この時の審査委員長であった深澤直人氏のメッセージに「長年にわたって人の感覚や行動に沿うようなデザインは美しく、また大きく変わる必要のないデザインには人々の信頼に裏打ちされた美しさがある」とあります。90年という長きにわたり創業当時からほとんど変わる事のないこのカイロのデザインのそういったところが評価されたのでしょう。

日常でもアウトドアでもハクキンカイロはとっても便利!

ここまでハクキンカイロの魅力や使い方などについてご紹介してきました。中には今回の記事を読んで初めてこの商品のことを知ったという方もいるでしょう。発売は古いですが日常使いからアウトドアまで現代でもとても便利に使えるという事もご理解いただけたかと思います。

この商品の魅力は単に触媒燃焼を利用したという技術的なことだけでなく、購入したユーザーが生涯に渡り愛用し続けられるようなバックアップ体制をとっているメーカーの姿勢にもあります。これを機に1世紀近く愛され続けているこのカイロのことを改めて見直していただけたら嬉しいです。

冬のソロキャンプに関する記事はこちら

NEXT USBライターに関する記事はこちら