アンゴラウサギとは?
アンゴラウサギはカイウサギの一種で全身の毛が長いのが特徴のウサギです。その毛は織物の材料としても非常に人気が高いです。採毛の為に毛が長く伸びるように改良されていて世界各国で独自の品種が作られていました。
世界一毛の長いウサギ
アンゴラウサギは世界で一番毛が長くなるウサギと言われていて、毛が伸びすぎると見た目がももふもふとした毛玉の様になります。長くてフワフワとした綺麗な毛が特徴的なウサギで、比較的サイズが大きいウサギです。
可愛らしい見た目でペットとしても人気に
その可愛らしい見た目や長い体毛を生かした見た目のアレンジが可能な事から、SNSなどでも写真の投稿が多くありペットとしても人気も高まっています。
ウサギは他の動物とは違い鳴く事がなく静かなのでアパートなどでも隣人に迷惑をかけずに飼えるのも人気の一因です。可愛らしい動物について興味のある方はこちらの記事も合わせてお読みください。
一般的なウサギとアンゴラウサギとの違い
一般的なウサギとは違って採毛用に毛が長く伸びる品種の為、小型のウサギと比べると多少見た目や大きさが異なっています。また体毛が普通よりも長く伸びるのが特徴で毛の増減次第で見た目が大きく変化します。
大きさ
大きさは品種ごとに変わってきますが体長約40㎝で、一般的なウサギに比べると少し大きめのサイズになっています。また、毛量が多いウサギなので毛が伸びた状態での見た目は実際の体長より大きく見えてしまいます。
重さ
小型のドワーフウサギなどは体重約1㎏程度まで成長しますが、アンゴラウサギは約3㎏で大きい種類だと4㎏を超えて成長する品種もいます。また体毛の長さがとても長いので毛の量によっても重さの多少の増減があります。
寿命
寿命は一般的なウサギと同様で平均して5年前後で個体によっては10年以上も生きるものもいます。ウサギはデリケートな生き物なので毛の手入れをきちんと行い病気や怪我に注意して大切に育てることが長生きの秘訣です。
アンゴラウサギの種類
採毛の為に様々な国で研究や改良がされた事から多くの品種が存在します。本来はペットとして飼う目的の品種として開発されているため、家庭での飼育も可能で現在はペットとしての需要も高まっています。
また品種によって色のバリエーションや大きさが異なっています。
イングリッシュアンゴラ
イングリッシュアンゴラは他の品種と比べると体が小さく、丸い頭と耳の先に生えた飾り毛が特徴のウサギです。
ふわふわとした長毛に覆われていてぬいぐるみの様な見た目が特徴でおっとりとした性格をしている為、ペットとして飼う人が多い人気の品種です。
フレンチアンゴラ
フレンチアンゴラは頭が楕円形で体の毛は比較的短い品種です。体全体が固めの毛で覆われていて、柔らかい下の毛を覆っているので他の種類に比べると毛が絡まりずらいのが特徴です。
他の品種と比べると大き目の品種で体長は3.5~4㎏に成長します。
サテンアンゴラ
1970年代後半にカナダで突然変異種として偶然生まれた毛の長い品種にフレンチアンゴラを交配して生まれた品種です。顔や耳の先端に少し長めの飾り毛があり、その毛並みはサテンの様に美しく輝いているのが特徴です。
ジャイアントアンゴラ
アンゴラウサギの中でも最も大きい品種で大きい個体だと4㎏以上になるものもいます。他の品種は毛の色が様々ですが、この品種は白一色しかいないのが特徴です。
白くてふわふわとした毛で覆われていて、毛量が増えるとかなり大き目のクッションの様な見た目になります。
アンゴラウサギを飼うには?
アンゴラウサギの飼育は普通のウサギを飼う場合より毛の手入れが必要になるので上級者向けになっています。しかし、定期的にしっかり毛の手入れを行う事で通常のウサギと同様に飼うことができます。
アンゴラウサギの値段
アンゴラウサギの値段は一般的なウサギに比べて多少高額なっていて個体差のありますが10万円前後となっています。
またグリーミングや毛のカットなどを専門の店で行ってもらう場合は、さらに費用がかかってしますので他の品種よりもコストがかかってしまいます。
餌・ケージは大きめを選ぶ
アンゴラウサギは一般的なウサギに比べると体が大き目の品種なのでゲージは普通のウサギに使用する物よりも大き目の物を選びましょう。
またエサも他の品種に比べると大き目の物にして朝夕2回、 牧草などを中心にペレット・野菜・果物 を適量与えましょう。
しっかりと毛の手入れが必要
アンゴラウサギの毛は伸びやすく細い柔らかいので伸ばしたままにしておくと絡まってしまう危険性があります。毛が絡まると汚れなどが付着しやすくなり、衛生状態が悪くなり皮膚病などにかかるリスクが大きくなってしまいます。
汚れがひどい場合はぬるま湯などで洗い、年に数回は毛をカットして整えてあげることが大切です。
購入はブリーダーがおすすめ
ペットを購入する場合はペットショップで購入するかブリーダーから直接購入するかの方法に分かれます。
ペットショップでも購入は可能ですが、ブリーダーは飼育の専門家なのでブリーダーから直接購入する方が様々な情報などが聞けておすすめです。
ブリーダーは専門家
ブリーダーはペット飼育の専門家で基本的には繁殖から飼育まで全ての作業に携わっています。
ブリーダーから購入する場合は、購入する個体の情報などを直接きけるだけではなく飼育する上でのアドバイスなども直接教えてもらうことが出来るので安心して飼育を始めることができます。
アンゴラウサギ専門のブリーダーも
ブリーダーの中には様々な動物を育てている業者もいますが、一種類の動物を専門に扱っている業者もいます。
アンゴラウサギにも品種別に専門に繁殖から飼育を行っているブリーダーがいるので、もし購入を考えている人は専門のブリーダーから購入するのもおすすめです。
しっかりと情報収集をしよう
ペットを購入する時は出来るだけ元気で長生きしてくれる子を選びたいですが、ペット業者の中には飼育環境が劣悪で販売されている時点で健康ではない動物を売っている業者も中にはいます。
大事な家族の一員となるペットですから、しっかりとした業者から購入する為にも口コミや評価などしっかりと情報収集をしてから購入する必要があります。
アンゴラウサギはどうやって生まれた?
アンゴラウサギはウサギの中で一番古い品種だとも言われていてその起源は様々な説があります。日本には1871年(明治4年)ころにフランスからの輸入によって伝えられたとされています。
日本に輸入した当初は「無垢」「蓑引」などの呼ばれ方をしていました。
アンゴラ地方原産説
トルコのアンカラ(アンゴラ)地方原産が起源とせれている説で,自然にいたウサギをフランスが採毛用に改良する為に持ち帰り研究をしたとされています。
その後イギリスでさらに改良されて現在の長毛の姿に近いものになったと言われています。
各地出現説
特定の発生源を断定せずに様々な地域で突然変異種をとして長毛種のウサギが生まれ、それぞれの国や地域で育てられたと考えられている説です。
フランスの研究家ブレシェマン(Brechemin)が唱えている説でフランスが発祥地だとしています。
日本のアンゴラウサギの歴史
日本はフランスから種兎を輸入をしていて、時代の経過と共に採毛用のウサギとして日本全土に広く普及しました。
日本でも各国と同様に品種の改良が行われその数をどんどんと増やしいき、養兎産業が活発になっていきました。
明治初期に日本に輸入された
日本には1871年(明治4年)頃にフランスから輸入されたとされています。輸入当初はあまり普及しませんでしたが、大正末期から昭和にかけて養兎業の普及に伴って大量に輸入されました。
輸入先はイギリスやフランスなどの様々な国のものがありました。