天然貝
イタヤ貝はほぼ全国の海に生息していますが、天然ものはあまり目にすることのないレアな貝です。漁港近くではたまに見られるようですが、手に入れるのは大変です。数十年に一度大発生をしますので、その時がねらい目ですが、いつ大発生が起きるのか分からないので、供給が安定しないのが現状です。
養殖貝
イタヤ貝は日本以外でも中国などで養殖がおこなわれているので、市場に流通されやすくなり、一昔前と比べて楽に入手可能となりました。貝柱の缶詰や冷凍の剥き身の状態で流通されているため、スーパー以外でもネットで安く購入できます。養殖のイタヤ貝は剥き身で流通されていることが多く、剥き身の状態ではホタテ貝とよく似ているため、ホタテの貝柱だと思って購入したらイタヤ貝だったということもあります。
潮干狩りでもイタヤ貝は採れる?
潮干狩りで稀に採れることがありますが、量は多くありません。採れたらラッキーと軽い気持ちで期待せずに採りましょう。貝には貝毒と言ってプランクトンを食べた貝が毒を帯びてしまう貝がありますので、潮干狩りで採れたものを食べるときには十分注意しましょう。
イタヤ貝とホタテ貝、何が違うの?
貝殻の違い
とてもよく似た二つの貝ですが、大きさや貝殻に違いを見ることができます。イタヤ貝は10㎝程度、ホタテ貝は一回り大きい20㎝にもなるものも存在します。イタヤ貝の色は白やベージュなどの白系に対して、ホタテ貝は茶褐色のような濃い色味が特徴です。貝殻にある溝は放射筋と呼ばれ、ホタテ貝に20本前後、イタヤ貝には10本前後と、一番違いが判るのはこの放射筋になります。
生息地の違い
イタヤ貝とホタテ貝は生息する海水の温度が違います。日本より水温の高い地域で採れたものはイタヤ貝の場合があるので、生息地や原産地、原産国で違いが分かります。中国など海外製の商品は商品ラベルを見ることで判別可能です。
貝柱の違い
両方とも貝柱は食用に適しています。貝長が違う分中の貝柱の大きさもホタテ貝の方が大きく、イタヤ貝は小さめです。ベビーホタテの貝柱と見比べると判断は難しいです。
イタヤ貝の味は?
イタヤ貝はホタテ貝より柔らかく甘みがあります。ホタテより食感が良いためとても美味ですが、小ぶりなのが欠点です。旨味が強いのでよい出汁が取れます。ホタテ貝よりイタヤ貝の方を旨味が強くおいしいと好んでたべる人もいます。