クエとはどんな魚?値段や魚突きもご紹介

和歌山県日高町では、秋には江戸時代から続く「クエ祭り」が行われており、海中で清められたクエを神社に奉納するということが伝統となっています。西日本では長年に渡って親しまれてきた魚なので、地域によってさまざまな呼び名があるのかも知れません。

クエの生態

ハタ科特有の繁殖をするクエは、日本国内でも生息している地域が限られており、とても大きく成長していくことができる魚です。ここからは生息環境や産卵時期、繁殖方法、どのように餌を捕食しているのかなど、クエの気になる生態について迫っていきます。

クエはとても大きい魚

日本産のハタ科の魚類の中でも、オオスジハタやカスリハタなどと同じく大型になる魚で、1m以上、重さ30kgを超えるまでに成長していきます。20年超えのクエが漁獲されたこともあり、飼育下では30年を超えるという寿命が長い魚です。自然下での成魚の体長は、60cmから80cmくらいのものが多いといわれています。

クエは西日本に生息している

主に西日本から、東シナ海、南シナ海の沿岸に生息している魚です。産卵をする時期は初夏から秋にかけてで、幼魚は浅い磯や潮だまりに潜み、成長をすると沖合に移動していきます。幼魚の頃は雌として繁殖し、成魚になると雄になって繁殖に加わり、ハタ科の魚類特有の雌性(しせい)先熟型の性転換を行うのが特徴です。

そのために大型のクエはほとんどが雄になっており、小型のものには雌が多いといわれています。決まった巣穴で生活をする習性があり、遠くへ泳いでいくということはないようです。日中は岩礁やサンゴ礁の岩陰などに隠れていてあまり動きませんが、夕方から夜になると獲物を狙うためにゆっくりと動き出します。

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