全長が7.5cm~16cmになると、体の横線は消えてなくなり、この頃になると藻から離れて沿岸の浅瀬へと向かいます。1歳~2歳の長さが40cm~60cmのモノは各地でイナダ(和歌山県から東北地方)、ワラサ(東海地方~伊豆)、ハマチ(高知~和歌山)、フクラギ(北陸地方)と呼ばれています。
ワラサの大きさ
ブリの成長途上の呼び名のワラサは地方によって呼び名が変わりますが、どの地方でも大きさが60cm~80cmくらいに育ったものをワラサまたはツバスと呼び、釣れる時期は11月~12月でこれが旬です。
ワラサは日本に広く生息している
ワラサは日本近海に広く生息している大型の回遊魚で、太平洋側、日本海の南部に広く見られますが、どちらかといえば太平洋沿岸い多く、群れを成して回遊する(ナブラと呼ばれる)ため、釣りの対象魚として大変人気がある魚です。
ワラサは回遊する魚
ワラサ(ブリ)の産卵とその後の生育と回遊は、東シナ海大陸棚周縁付近(2月~3月)、男女群島(3月~4月)、九州西岸・日本海西部(5月~7月)九州南岸(3月~4月)、土佐湾(4月~5月)、伊豆・関東海域(3月~6月)と日本海流と黒潮に乗って回遊する魚です。
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ワラサは出世魚
そもそも日本近海には、4種類のブリ属が生息していて、その中の魚がブリです。このブリは生まれたばかりの稚魚から、成長してブリと呼ばれるまで、その成長過程の大きさによって呼び名が変わることから、出世魚と親しまれてる魚で、ワラサは成魚のブリと呼ばれる直前の呼び名です。
ワラサは成長すると名前が変わる
ワラサの呼び名で呼ばれている魚は、出世魚と言われるブリとなる段階の直前の名前で、生まれて2年~3年頃が一般的にその名で呼ばれています。このワラサの名の前は一般的にハマチと呼ばれて親しまれており、各家庭の食卓をにぎわしています。なお、ワラサの段階の次がブリとなります。
ワラサとブリの関係
成長の過程から考えると、ブリとは成長した一人前なら、ワラサは青年期の状態と言えます。ブリとの明らかな違いは、勿論大きさにも現れていますが、身の色の違いが何よりの大きな差と言えます。ブリの身は全体的に脂がのっているため白っぽい色をしていますが、ワラサは脂が乗っていないので赤っぽい色をしています。
ワラサは日本近海に棲む4種のブリ属の一つ
日本近海にいるブリ族は、ブリ、ヒラマサ、カンパチ、ヒレナガカンパチの4種類が生息していて、それぞれ体長が1m~1.5mにもなります。中でもブリとヒラマサはカンパチやヒレナガカンパチと比べ、遊泳型の体形をもっており、これらより沖合に生息しています。