北海道では美味しいと有名なカスベってなに?実はみんな知っているアレのことだった|釣り方やレシピを紹介|

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カスベは低脂肪、低カロリー高タンパクです。疲労回復に役立つビタミンB1、貧血予防に役立つビタミンB12や骨や歯を丈夫にしてくれるビタミンDが豊富でダイエットとしての食材にも適しています。カスベの皮膚にはコラーゲンがたっぷり含まれ、軟骨部分にはカルシウム、コンドロイチンが豊富に含まれているので、健康と美容どちらの面でも優れた栄養素を持つ食材ともいえます。

美味しいカスベの見分け方

一般的に売られているものに「真カスベ」と「水カスベ」があります。「真カスベ」の方が食感よくふっくらしているので、「真カスベ」を選びましょう。ハリつやがよく弾力があるものがよいカスベです。ですが、スーパーで売られているものをやたらと触って確認することは迷惑になるので、見た目で判断するのがよいでしょう。水分が出て白く濁っている場合は臭みが出てしまっています。独特なアンモニア臭がありますので、匂いで判断することもできます。水分が出ておらず、ハリつやがあるもの、旬の時期であるものを選びましょう。

美味しい食べ方

カスベはヒレの部分をメインとして食します。一般的にエイヒレと呼ばれているものはこのカスベのヒレを使用したものが多いです。カスベはクセが少なく淡泊で、煮ると柔らかい食感になります。料理の定番は煮付けや唐揚げです。鮮度の良いカスベが手に入ったらお刺身も美味しくいただけます。カスベは鮮度が命なので、少しでも鮮度が劣ると独特の臭みが出てしまいます。産地の北海道でも食べたことのない人も多く、旬の冬期にしか味わう事の出来ないレアな食べ方です。

おすすめレシピ|刺身

先にも紹介しましたカスベのお刺身、旬の季節で、さらに鮮度がよい状態でないと食べられないお刺身は是非とも一度は食してみたいものです。わさび醤油でいただくのも美味しいですが、しょうがで食べるのも美味だとか。

おすすめレシピ|唐揚げ

カスベのヒレを良く洗いひと口大の大きさにカットします。塩コショウで下味をつけ、水気を切ったら小麦粉をまぶします。小麦粉が水分を含む前に中温~高温の油でカラッと揚げましょう。こんがり小麦色になったら完成です。ポン酢や塩、レモン、おしょうゆなどお好みの調味料で頂きましょう。こりこりした食感とフワフワの身がよいバランスになってとても美味しい逸品です。

おすすめレシピ|煮つけ

カスベを良く水洗いしたら臭みをとるために熱湯を回しかけます。お鍋にだし汁、酒、みりん、砂糖、しょうがを入れ沸騰させます。しょうがは千切りでも薄切りでも大丈夫です。沸騰したらカスベを入れ落し蓋をし、柔らかくなるまで煮込みます。火が通ったらしょうゆを加え軽く煮たたせ完成です。暑いうちでも美味しいですが、少し冷ましてからだと、味がしみ込みさらに美味しくなります。熱湯としょうがは臭みをとるために必要不可欠です。しょうゆは先に入れても構いませんが、後入れは味が濃くなるのを防いでくれます。

おすすめレシピ|煮こごり

カスベを水洗いし、ひと口大にカットします。臭みをとるために熱湯を回しかけます。お鍋にだし汁、酒、みりん、砂糖、しょうゆ、スライスしたしょうがを加え一煮立ちさせたらカスベを加え、落し蓋をします。弱火でコトコト30分ほど煮たら水で溶かしたゼラチンを加え、タッパーや型に流し込み粗熱を取ります。冷めたら冷蔵庫で冷やし固めれば完成です。型に流し込む前に骨やしょうがを取り除けは食べる時に面倒な手間が省けます。カスベの皮部分にはコラーゲンが豊富に含まれているので、ゼラチンを入れなくてもそのまま冷やせば固まりますが、少量加えることでしっかりとした煮こごりができます。お好みで使い分けてもよいでしょう。

おすすめレシピ|ムニエル

カスベを水洗いし塩コショウで下味をつけ、小麦粉をまぶします。フライパンにバターを入れとかしたら、中火~強火で皮の面から焼いていきます。こんがり焼き目が付いたら、ひっくり返し、中火で中まで火を通します。裏面も焼き目が付いたら完成です。レモンやタルタルソースで頂きましょう。コリコリ、でもフワッとした食感でお酒が進んでしまいそうです。

おすすめレシピ|カスベのぬた

カスベを水洗いして皮をはぎぶつ切りにします。塩を適量加えよく揉み込みしばらくつけておきます。水が出てきたら軽く水洗い、水を切っておきます。水を切ったカスベにひたひたになるまでお酢を加え、一晩漬け込んでおきます。2,3時間でも大丈夫ですが、漬け込み時間はお好みでよいでしょう。その間に酢味噌を作ります。の鍋に味噌、みりん、砂糖を加えよく混ぜながら一煮立ちさせておき、火を止めます。カスベの色が白く変わったら、お酢から取り出し軽く絞って先に作った酢味噌と合えれば完成です。小ねぎなど薬味を散らすと色味が増します。お酒のおつまみに最適です。

まとめ

聞きなれないカスベという魚ですが、エイヒレとしては有名です。加工品以外では産地の北海道や東北でしかなかなか味わう事の出来ない珍味、一昔前に比べ個体数が少なくなってしまった今、カスベをもっと広く、日本全国で流通させるのは至難の業です。貴重なカスベを楽しみたいのであれば、現地に赴いて現地で釣りや食することに大きな意義があり、またカスベを通してその地域や人々とのつながりや交流が増えることを期待します。