ブダイってどんな魚?生態や食べる時の注意点など!
今回はブダイってどんな魚?ということから生態や食べる時の注意点、釣り方、食べ方などをご紹介していこうと思います。どちらかというと暖かい地方ではよく食べられている魚でお刺身とかは絶品なのですが、一般的にはそれほど知られていない魚かもしれないですね。そもそもブダイって、鯛じゃないの?という声がさっそく聞こえてきそうです。
ブダイの基礎知識
さっそく、ブダイがいったい何者なのか?ですが、まず第一の疑問は普通の鯛(マダイ)とは違うの?ということですね。生物学的にはブダイはスズキ目ベラ亜目ブダイ科なのですが、マダイはスズキ目スズキ亜目タイ科なので、ちょっと違うのかもしれないですね。食用の魚の大半はスズキ目だということからすると親戚みたいなものでしょうか。どちらかというとベラなどに近いみたいです。
ブダイの名前の由来
ブダイの名前の由来には諸説あるみたいで、画像の様に体がゴツゴツしていることから武士が鎧を着ているように見えるという意味で「武鯛」となったという説があります。なんか戦闘モード120%と言ったネーミングですね。他の説としては、ブダイの泳ぐ姿がヒラヒラと舞いを踊っている様なので「舞鯛」という名前がついたという、なんともロマンチックな話もありますが、ちょっと酷いのは鯛と比べて不格好だから「不鯛」というのもあるそうです。個人的には、「武鯛」が一番カッコいいと思いますが、皆さんはどう思われますか?
ブダイの生態
さて、ブダイの基礎情報がわかってきましたが、次はその生態です。生態を知ることは釣りをする上では非常に大事なことだと思うのです。なぜなら、ブダイの生態を知ることで彼らの生態に合わせた釣り場や釣り方が自然とわかるからです。ブダイの生態を頭に入れて最適な釣りの準備をしていきましょう!
ブダイの住処と分布
ブダイは浅瀬の岩礁域や藻場を住処にしています。そして分布としては本州の中部から九州、沖縄に生息しています。沖縄ではよく食べられていますが、その流通量は非常に少ないため本州の中部関東以北ではほとんど馴染みがないんですね。
ブダイの食事
ブダイの食事は季節によって変わります。なんかグルメだと思いませんか?冬は海藻を食べていますが、春から秋にかけては海底にいる動物を食べます。好物はカニで、硬い甲殻類を食べる際に殻で歯がかけてしまっても再生する力を持っています。グルメというよりかなりワイルドな食事で「武鯛」の名前に合致していますね。
性転換をするブダイ
ブダイは性転換することが知られています。幼少時は雄なのですが大きくなると雌になるものが出てきます。性転換する魚を調べてみたんですが、なんと300種類ぐらいの魚が性転換するみたいです。どうやら、性転換するのは効率よく子孫を残すためで、進化の証だそうです。ちなみに、魚の王様真鯛も性転換する魚ですね。
ブダイの旬は?
ブダイの旬と言えば冬です。脂がのっていて身のハリがよいので刺身が旨いし、ブダイはダシがよく出る魚なので冬の寒い時期にはやっぱリお鍋が絶品です。もちろん冬以外でもブダイは釣れますし食べられますが春から秋のブダイはちょっと磯臭いかもしれないです。ブダイの食事が影響していると思われますが春から秋はカニなどを捕食する雑食期間のため磯臭さが出るのだと考えられています。冬は藻食(藻を食べている時期)だから匂いがしないのでしょう。
ブダイの種類
ブダイの種類は非常に多く80種類以上います。とても全部は紹介できないですが、いくつか紹介していきましょう。
イロブダイ代表4種
1、イロブダイ
イロブダイは色が非常に綺麗なブダイです。藻食性で死んだサンゴなどに生える藻を主に食べています。藻食と言うことは臭みが少なくて食べやすいと言うことですね。
2、カンムリブダイ
頭部が盛り上がっている大きなこぶのようになっているのが、まるで冠をかぶっているように見えるのでカンムリブダイと呼ばれています。体調が1メートル以上になりますが、大型魚であるからでしょうか?食べるとやや大味でパサパサしています。
3、ナンヨウブダイ
沖縄ではイラブチャーと呼ばれていて聞いたことがある方も多いと思います。鮮やかなコバルトブルーが特徴的なブダイで見た目は食用魚ではないような感じですが、刺身や味噌汁、バター焼きなどで食べると美味しいブダイです。
ブダイの毒
ブダイは内臓に猛毒を持っているブダイがいるので要注意です。猛毒とはフグの毒の数十倍という意味で、間違えて食べると死亡する危険もあるほどです。毒を持っているブダイもいるという曖昧な書き方をしたのは、情報が曖昧という意味ではありません。実はブダイの毒は自らの体が持っているというものではなく、ブダイが好んで食べるイワナスナギンチャクに毒があってそれが内臓にたまるという仕組みなので、個体によって毒が強いものとそれほどでもないものがいるという意味なのです。
アオブダイ・ナンヨウブダイの違い
アオブダイとナンヨウブダイは全く違う魚です。アオブダイの見た目は一見するとナンヨウブダイ(イラブチャー)の鮮やかなコバルトブルーと似ていますが全然違う魚なので注意してください。どうして注意が必要かというと、その理由はアオブダイが内蔵に蓄えている毒です。猛烈な毒を持っているので絶対に食べてはいけません。アオブダイの食中毒による死亡例は最近の60年で8例も報告されています。