クロロホルムとは?サスペンスドラマで気絶するシーンの真偽を検証!

ですが、コップに塗るのにそれだけの量を付けるというのは不可能です。よって、こちらも大人の人間一人を殺すのにコップに塗っただけでは不十分ということになります。

上司を「警部」と呼ぶ

また、殺害の手口というわけではありませんが、警察の内部において上司のことを「警部」や「警部補」などといった呼び方をするというのも定番です。ですがこれらは階級の名前で、通常は課長や係長、主任といったように役職で呼ぶことになっていますので、残念ながらこちらもフィクションの中だけのようです。

気を失うといえば他にも

前述のドラマに良くある睡眠薬を混ぜた飲み物での昏倒など、対象の意識を失わせる手段というのはまだ他にもドラマ内で使われています。そういったものは実際にもあり得るものなのでしょうか。

腹を殴って気絶

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例えば、お腹を殴って相手を気絶させるというのも見たことがある方は少なくないのではないでしょうか。サスペンスよりはバトルの混じるような作品でよく目にされるもので、効果としては同じように一撃を相手に見舞うだけで意識を失わせるというものになっています。

たしかに、みぞおちの部分に強力な衝撃が加わることで、しゃっくりの時に痙攣する横隔膜が同じように痙攣をおこし、呼吸が困難になってしまい結果的に酸欠で気絶するということならばあり得なくはありません。ですが、殴られてすぐに気を失うというのは考えられないのだそうです。

首を叩いて気絶

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気絶させるものといえば、他にも首を叩くことで気を失わせるというのも漫画などを中心に良くある手法です。首にある頸動脈という太い血管を締めつけることで、脳に十分な酸素がいきわたらなくなり気絶することは現実でも考えられなくはないことです。

ですが、首を両手もしくは片手で強く締め付けて可能にするというのであればともかく、ただただ手で叩いただけで気絶をさせるというのは無理な話です。そんな威力があればとうに首の骨を折って死に至らしめられますし、その手はおそらく鋼鉄並みの強度を持っていることでしょう。

首を絞めるのも一瞬だけしか気絶しない

加えて、前述の首を絞めつけて気絶させるというのも長い間目が覚めない程の効力を発揮することは無く、しっかりと締めつけても一瞬だけ意識が飛んでしまうといったぐらいの効果しか見込めないようです。つまりいずれにしても、すぐに長時間気絶させることは不可能というわけですね。

クロロホルムには注意しよう!

ということで、今回はクロロホルムが本当に吸っただけでドラマのように効果を発揮するのかどうかなどについてご紹介しました。実際にはご紹介しました通り数分にわたって深呼吸で吸い続けなければ効果がありませんので、ドラマのようになることは確実にありません。

ですが、こちらも前述しました通り過剰に吸い込んでしまうと臓器が不全を起こして死に直結してしまいます。こんな薬品を嗅ぐということはそうそうない体験かと思われますが、もし本当に吸うような場面に遭遇した際には吸い過ぎないように注意しておきましょう。

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