【桶川ストーカー事件】犯人と真相、ストーカー規制法の元の事件を解説!

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この本の筆者を見ていただければわかる通り、事件を解決に導いたあのジャーナリストの清水氏がこの事件について書き記した作品であり、警察の不手際やマスコミの誤情報などが詳細に描かれていて、歪んだ機関の実態が露わとなってそれを深く知る事ができる一冊なのです。この一冊は現在でも大人気のノンフィクション書籍でもあります。

どういった経緯で清水氏がこの事件を徹底的に調査する事になったのか?そしてどうやって犯人グループを導きだしたのか?など記者魂や真のジャーナリストとは何かと気づかされる作品となっています。是非皆さんも『記者の教科書』とも呼べるこの一冊を読んでいただき、是非この事件や警察やマスコミの実態などについて深く考えてみてください。

桶川ストーカー事件から学ぶストーカー対策

今回の事件によってあらたなストーカー規制法という法律も確立されましたし、警察の不手際や行き過ぎたマスコミの不信感が露呈するなど、深く問題視されてセンセーショナルに扱われました。今回の事件から、ストーカーという行為がどれだけ被害者の生活や命までも脅かす事か分かっていただけたはずです。

人格異常者である犯人は交際中にも脅迫まがいな行為を繰り返して、別れた後も被害者女性に様々な嫌がらせ、つまりはストーカ行為を繰り返し、それが最後には殺人にまで発展してしまうのです。この事件から私たちはストーカ対策を学ぶべきことが多いのではないでしょうか?こちらの見出しではストーカー対策にについて考察していきます。

桶川ストーカー事件から学ぶストーカー対策①自己防衛

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まずは自分の身は自分で守らなくてなりません。自己防衛にはどんな対策ができるのでしょうか?例を挙げれば、費用は掛かりますが移動にはタクシーを使うという事、タクシーを使って移動すればストーカー相手に見つかる事も後を付けられる事もないでしょうし、その瞬間は運転手という人物も介しているので安心できる事でしょう。

また危険が迫った際には、周囲の人に気づいてもらえるようにアラームや防犯ブザーを身に着けておく事も大切です、大声で叫ぼうとしても恐怖で声が出ないなんて言う事も考えられるのです。またストーカ被害の証拠となるように、ビデオやボイスレコーダーを所持することも自己防衛と言えます。現在ではスマホがあれば事足りるかもしれません。

桶川ストーカー事件から学ぶストーカー対策②ストーカー対策アプリ

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このアプリケーションは警察庁が開発したもので、すぐ目の前にストーカー犯がいて危険な状態でスマートフォンを操作できない場合でも、ワンタッチで110番通報ができ、その状況や位置情報を知らせる事ができる優れものなのです。こういったアプリを事前にインストールしておくことによってもストーカー対策が可能なのです。

桶川ストーカー事件から学ぶストーカー対策③警察に相談

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今回の事件のケースを聞くと警察に対して不信感を抱いてしまい、あまり信頼できないという方も少なくないですが、必ずしも上尾警察署や埼玉県警の様に不適切でいい加減な対応をされるとは限りません。この事件がきっかけでストーカー規制法もできて2019年現在ではその法律がより、強化されストーカー行為を更に厳しく取り締まる事ができるのです。

ですのでもしストーカー被害に遭われているのであれば、自身や身内に相談して解決するのではなく、警察に早急に相談して対応してもらいましょう。警察が動くとなれば加害者も黙り込んで危害を加えなくなるはずです。何よりもストーカーに遭わない事が一番ですので、人間関係には注意して日々生活してください。

警察の不手際・不適切な対応があったその他の事件

今回の事件では大変警察たちの不手際やいい加減な対応が目立ち、隠ぺい工作までしていてまさに不祥事を起こしているのですが、この他にも警察がきちんと対応していれば未然に防げたであろう事件が多く存在しているのです。そんな事件をいくつかご紹介して、詳細について皆さんに解説していきます。

栃木リンチ殺人事件

今回ご紹介しているストーカー事件と同年の平成11年の12月に起きている事件。いわゆるいじめが行き過ぎた結果殺人事件にまで発展していて、被害者男性は複数の犯人たちに恐喝や暴行などを日常茶飯事的に受けていたのです。それを被害者男性は両親に相談して、両親は警察署に9回も足を運び捜査依頼をします。

しかし9回も捜査依頼をしたのにも関わらず警察は一切動かず、その依頼を断りし続けた最中に、いよいよ警察に相談したことが犯人たちに発覚し、それに逆上して被害者男性は殺害されてしまうのです。この事件と警察の不手際は私たち日本人を驚愕させ、警察という機関に心底幻滅し信用を失うことになりました。

長崎ストーカー殺人事件

この事件もストーカーが発端となっている殺人事件で、平成23年に長崎県で起きています。既にストーカー規制法が定められているのにも関わらず、ストーカー被害に遭っている女性のご両親は警察に被害届を出したのですが、警察は他の事件で手一杯などと理由付けをしてそれを受理しなかったのです。こうして警察の対応が遅かったため殺人事件が発生してしまうのです。

同時期に起きたその他のストーカー殺人事件

実は今回ご紹介しているストーカー事件の他にも同じくらいの時期に日本でストーカーが発端となった殺人事件が起きていました。こちらではそんなその他のストーカー殺人事件の概要についてまとめて皆さんにご紹介していきます。

沼津市女子高生ストーカー殺人事件

平成12年の4月に起きたストーカー殺人事件。被害者は一人の女子高生で、登校中に沼津市の駐輪場で犯人に数十か所も刃物で刺されて殺害されてしまいました。この犯人も殺害前からストーカー行為を続けており、人格が異常であった事、更には以前にも交際相手だった女性を刃物で刺し、殺人未遂で逮捕歴があった事が判明しているのです。

西尾市女子高生ストーカー殺人事件

平成11年の8月に起きたストーカー殺人事件。つまり桶川での事件の2か月前にあたります。この事件の被害者も女子個性で登校中に西尾市の国道沿いで殺害されたものでした。この事件の犯人もまた人格異常者であの猟奇的殺人犯の『少年A』をリスペクトしていて、犯行や殺害を妄想し計画したものをノートに記述していた事が明らかになっています。

桶川ストーカー事件は警察の在り方やストーカーの恐怖を世間に知らしめた事件

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今回ご紹介した桶川ストーカー事件は、人格異常者である犯行首謀者による、度重なる悪質な嫌がらせや卑劣な脅迫などのストーカー行為に始まって、最終的には被害者である一人の女子大生を殺害してしまうという、恐ろしいケースです。そしてこの事件では大きく3つの事が問題視され、関心を集めて有名となった事件でもあるのです。

その3つとはストーカー行為、警察の不適切な対応、行き過ぎたマスコミの誤報道です。それぞれがこの事件の後に、新たなストーカー規制法が定められたり、警察官が処罰されたりと、見直される部分も多かった事も事実です。今後はストーカーとストーカーがきっかけとなる殺人が起こらない事を祈りましょう。また被害者女性にご冥福をお祈り申し上げます。

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