「ワイオミング事件」とは?謎の電波ジャックの内容と真相から犯人に迫る!

彼は醜い言葉を発したり、アニメソングを歌ったりお尻を出したりと好き放題し、さらにその放送は同日に2度も起こしたそうなのです。その後、FBIの捜査の手が入り「放送に関する専門知識を持つ技術者」まで犯人像が絞られたのですが、逮捕には至りませんでした。

そして、なぜ今回の事件とこの事件が結びつくのかというと、クリエイターたち数人がこの事件を見たことで作成に至ったといわれているからです。オカルト好きな面面にこの事件がおもしろく映り、興味本位で動画を作成したという経緯になるそうです。

ワイオミング事件の真実③設定などはあとから追加したもの

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映像どころか事件すらも嘘だった今回の出来事。では、放送を見た視聴者に体調不良が出たという情報や、作成者が死亡してこれ以上調べることは不可能という情報はどこから来たのかという疑問もわいてきます。

しかし、実はこちらも後から追加したもので全くのデタラメだったことが分かっているようです。そもそも動画が当時ジャック後に流されたという情報がフィクションなので、被害者が出たということも追加設定となります。

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また、映像関係者数人の名前まで上げられ、すでに亡くなっているために捜査不可能という情報までありましたが、関係者が無くなったというところもすべて後から追加されたものであり、全くの事実のないことなのです。つまりは映像の存在以外事件全般の話が全て作り話ということです。

ワイオミング事件の犯人はどうなった?

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事件の全てがデタラメで、色々な所で波紋を呼んだ内容ですが、今回の事件の犯人はどうなったのでしょうか。多数の人間を巻き込みながらも、結局のところは単なる動画を作ってみたというだけなので、犯人のその後が気になるところです。

ワイオミング事件の犯人は?①違法行為ではないので逮捕されていない

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結論から言うと犯人ともいえない、クリエイターたちの行為はあくまでも違法行為ではないので逮捕はされていません。もちろん多数の人が騙された事実はあるかもしれませんが、彼らはそれによって洗脳目的や金銭の略奪などをしたわけではありません。

また、作成した動画は、放送に関する専門的知識がないためにあのような動画を一から作っただけなので、放送局への被害などもなかったようです。つまり、何も悪いところはないので逮捕はされていないのです。

ワイオミング事件の犯人は?②作られた話として今も楽しまれている

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今回語られた事件の内容は、その作り上げられた映像の質やその後の細かい設定までいろいろと凝っていたこともありかなりの人が騙されたと言います。

しかし、今回の事件はその後も多くの人の目に触れ、そしてまるで本当に実在した事件の様にリアルさがあるので、今でも初見の人はもちろネットユーザーですでに知っているにも楽しまれている有名な出来事として、知れ渡っているようです。

【ワイオミング事件】そもそも電波ジャックは可能なのか?

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今夏の事件はそのものがでっち上げられた内容だということは理解できましたが、しかしそもそも現代において電波をジャックする行為は可能なのでしょうか。現在の放送システム上の事情も踏まえて紹介していきます。

地デジは暗号化されているため難しい

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現在テレビを見ている環境において、この電波をジャックすることは可能なのでしょうか。結論としては、それは非常に難しいといわれています。というのも、現在の地上デジタル放送は暗号化されているためです。

家にあるテレビを見てみるとわかる通り、テレビには「B-CASカード」というものが挿入されていますが、これによって暗号化されている信号を見ることができています。そのため、この電波を乗っ取るのは非常に困難といわれています。

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また、現在は地上デジタル放送完全実施と同時に、総務省の総合通信局による電波を監視する体制が完全に整いつつあるようなので、これも相まって乗っ取る行為は理論的に難しいともいわれています。

ラジオはテレビよりも簡単と言われている

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テレビと同時に気になるのがラジオの乗っ取りですが、ラジオは手例に比べると比較的簡単に乗っ取ることができるといわれています。というのも、ラジオではもともとその周波数帯に対応した強力な発信機が使われています。

なので、理論上はその発信機よりも強力な発信機を用いればその周波数帯を乗っ取ることは可能になるそうです。これまでもプロパガンダや通信妨害などの実例もあるようなので、テレビ程難しくないようです。

電波ジャックは違法になる

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各種媒体で乗っ取りが可能かどうかについて調べましたが、もちろん違法行為になることは間違いありません。正しくは「正規の伝送を乗っ取り、正規の受信者に向け、独自の内容を送る」という行為にあたります。違法な行為なので決して行ってはいけません。

ワイオミング事件以外にもあった!電波ジャック事件!

今回紹介した事件はデタラメの、一クリエイター数人が作り上げた内容でしたが、しかし過去を調べれば、ジャックが行われた歴史はあります。そんな過去に行われた乗っ取り事件について調べていきましょう。

ワイオミング事件の類似事件①マックス・ヘッドルーム事件

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先に述べたように今回の事件の背景ともなった事件です。犯人の男は同日中に2度も放送を乗っ取り、意味不明な発言とお尻を出すなどの下品な行為に及び視聴者に驚きを与えました。

映像内では、女性に鞭などのようなものでたたかれるなどの内容もあったようで、音声や女性が登場するシーンの前後の兼ね合いから生放送ではなかったことが調べてはわかっているようです。

放送時には非常に衝撃を与えた事件でしたが、ユーモアあふれる内容だったこともあり、当時驚いた人も多く、またその後もニュースなどで度々取り上げられることもあったそうです。犯人に関しては専門的技術のある人物とまで絞られてはいますが、特定には至っていません。

ワイオミング事件の類似事件②中国中央電視台への電波ジャック

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中国でも電波を乗っ取る事件が過去有りました。事件発生は2002年9月24日。中国全土で放送しているテレビ番組を、非合法組織である「法輪功」と呼ばれる気功集団が妨害したのだそうです。

これ以前にも、数カ月にわたってこの法輪功による放送妨害は行われていたようで、中国政府による不当な扱いを受けていることを主張したり、法輪功を支持することで受けられる恩恵を主張したりということが行われていたそうです。

犯人グループはもちろん捕まることとなり、その間1300人にも及ぶ法輪功支持者も捕まるといった大事件にまで発展したようです。

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