ムカサリ絵馬とは?目的やタブー、生きている人を書くと死ぬ都市伝説の真相も

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背景には、やはり晩婚化なども関係し、決して若くして結婚をするのが当たり前ではない時代だからでしょう。しかし未婚のまま死を迎えることは誰しも未練となりえます。

遺族は年齢関係なく、結婚をせずに亡くなってしまったことに対して未練が残らないようにと故人を考えて、このように年齢に関係なく供養の方法と位置付けているようです。

ムカサリ絵馬のような風習はほかにもある?

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ムカサリ絵馬の風習や現在に至るまでの内容などに焦点を当ててきましたが、その他の風習は有るのでしょうか。調べていきましょう。

青森では故人と人形を死後婚させる風習がある

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絵師というムカサリ絵馬に欠かせない勤めを担う存在がいますが、青森に伝わるこの風習は人形を使ったものになります。個人と人形を死後婚させるという一種の冥婚になるのだそうです。

冥婚とは、本来生者と死者が今世で結ばれることですが、現代では広く死後世界での死者同士の婚礼も冥婚と含まれる扱いになることがあるそうです。

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この儀式は人形婚と称されるもので、同様に実在人物を掲げることはせず、架空の名づけを行い執り行うのだそうです。恐らく絵師にあたるような人形を作る人などもいるでしょう。

台湾では赤い封筒を拾うと死者と結婚させられる!

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こういった風習は実は海外でもあります。台湾では赤い封筒を拾うと死者と結婚させられるという伝承が存在するのです。これは若くして亡くなった故人の遺髪等を赤封筒に収めておくというもの。

そして、その封筒を拾ってしまうと、強制的に結婚させられるというもの。意味ある冥婚というよりも呪い的な一面が感じ取れるような気もしますが、死者との結婚の儀式はこういったものも存在します。

中国では結婚相手の命を奪う過激なものも

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中国では、こういった結婚関連の儀式の中には結婚相手の命を奪う過激な内容のものも存在していると言います。詳しい方法などは不明で確証のないものも多いようですが、かつて実在したそうです。

今回注目したムカサリ絵馬なる習慣のような供養という一面でなく、相手の命を無理やり奪う、呪い的な要素の方が強い、冥婚とも全く対極に位置するものだといえるでしょう。

同時期に亡くなった独身女性と結婚させる風習も

過去においても冥婚に関する情報は多々あるようです。中でも特筆しているこの儀式は故人となる時期を同じくした独身女性との婚礼の儀です。一説では中国史で存在したといわれています。

ほぼ同時期に亡くなった女性を妻として扱い弔うというもので、供養の一種で行われている内容のようです。冥婚と一言で表しても多岐にわたって、各地に点在します。

沖縄には「グソー・ヌ・ニービチ」という冥婚がある

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沖縄での冥婚も有名なものがあります。祖先が女性一人になることを避けるため、また冥婚をして相手の家系に組み入れたい思いが込められ風習が広まったようです。

元々はユダにある宗教観念的な要素が加わっており、離婚した元妻の遺骨を元夫の遺骨と一緒に並べて埋葬しなおし、先祖の一部に含み入るという形式を表す冥婚儀式のようです。

冥婚に関する記事はこちら

ムカサリ絵馬などの冥婚を題材にしたホラー作品

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今回の風習や絵師の存在、またその他冥婚の存在を知ることができましたが、こういった風習を題材にしたホラー作品も存在します。

落語「ムカサリ」

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落語で語られるこの物語は、このムカサリ絵馬を利用した呪い的な一面を表す物語となっています。事の始まりは裕福な家で育ったお咲と没落旗本の一馬の間の恋愛から始まります。

二人は婚約をしたにもかかわらず、一馬が一方的に理不尽な理由で婚礼を破棄してしまいます。そのことでお咲は発狂死してしまい、これを見た父親がある行動をおこします。

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それがムカサリ絵馬でした。彼の姿を絵馬に描き娘との婚礼の姿を絵馬に記すことで祟りが始まるのです。

世にも奇妙な物語「死後婚」

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人気テレビ「世にも奇妙な物語」でも冥婚について触れられた奇妙な話もあります。この話では、実家に帰ったひよりという女性が、とある死後婚に巻き込まれる話です。

実家に帰ると亡き姉へのお見合い写真と喪服姿の両親がいました。そこで聴かされた内容は、結婚前に亡くなった人を弔う死後婚という儀式の存在。そしてその儀式に参加する話でした。

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お見合い会場で亡き姉の結婚相手と合うことになったひよりでしたが、会場を後にする際その見合い相手と目が合います。そして、相手方から後日見合いの破断の申し入れがありました。

理由は、会場にいた妹のことを男性が好きになってしまったということ。そして、これを機に、妹ひよりの周りで奇妙な出来事が起こるようになります。

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