ジグサビキの特徴とは
通常の「サビキ」
ジグサビキについて説明する前に、まずは通常の「サビキ」について簡単に見ておきましょう。サビキでは、いくつも枝分かれした糸の先に針を付けた仕掛けを使います。またこの仕掛けの先端には、オキアミなどの撒き餌を入れたかごを装着します。かごの中に入れておいた撒き餌が、水中を漂って魚を誘うのです。
サビキとジグサビキの違い
これに対し、ジグサビキでは撒き餌を使いません。通常のサビキでは仕掛けの先端に撒き餌を入れたかごを装着するのに対し、ジグサビキでは「メタルジグ(金属製の疑似餌)」を結びつけます。撒き餌を使う代わりにメタルジグを使うサビキという意味で、ジグサビキと呼ばれるのです。
ジグサビキに最適な時期(シーズン)・時間帯
シーズンは春・秋
ジグサビキでは、主にあじやさばなどの青物を狙います。青物が釣れるシーズンは、春または秋だと言われています。暑すぎず寒すぎない季節に、魚の活動が盛んになるからです。なお、秋に釣れる魚の方が脂がのっていて、美味しくいただくことができます。
「マズメ」の時間帯が狙い目
魚が良く釣れる時間帯としては、「朝マズメ・夕マズメ」が挙げられます。朝マズメとは、太陽が昇り始めた時間帯のことを指す言葉です。逆に夕マズメとは、太陽が沈み始めた時間帯を意味する言葉です。
朝マズメに魚が良く釣れる理由は、魚のエサとなる植物プランクトンが光合成のために浮かび上がる時間帯だからです。一方で、夕マズメに良く釣れるのは、こちらも魚のエサとなる夜行性の動物プランクトンが活動を始める時間帯だからです。朝マズメについてはこちらの記事で詳しく説明しています。
「ナブラ」に当たればラッキー
ナブラとは、大きな魚が小さな魚を追いかけることを言います。要は、大きな魚が餌を求めて動き回っている時間帯のことです。大きな魚が餌をつかまえようとして活性化しているため、それだけジグにも食いつきやすくなります。小さな魚もよく動き回るので、針に引っ掛かる可能性が高まります。
海がナブラの状態になると、水中での魚たちの動きが慌ただしくなります。一部の魚たちが活性化すると、それが周囲にどんどん波及していくのです。そのため、水の外から見ていても水面がざわつき始めます。水面のざわつきは、水中がナブラ状態になっていることの目印です。
ジグサビキに最適な釣り場(ポイント)
堤防
ジグサビキを楽しめる場所としては、堤防が挙げられます。堤防から仕掛けを投入して、あじやさばなどの青物を狙います。青物というと一般的には中型・大型の魚を言いますが、ジグサビキではいわしや小さなさば・あじのような小型の魚を狙うこともできます。
砂浜
堤防以外には、砂浜も挙げられます。砂浜でのジグサビキでは、ひらめなどのフラットフィッシュを狙うことができます。波打ち際を超えてキャストする必要があるため、遠投ができるタックルが必須になってきます。
ジグサビキの仕掛け① 仕掛けの作り方
サビキ針について
ジグサビキの仕掛けは、普通のサビキと同様に、サビキ針の仕掛けを使うところに特徴があります。糸がいくつも枝分かれした独特の仕掛けなので、自作するのは少し大変です。そのため釣具店では、既製品のサビキ仕掛けが売られています。
ただし、既製品の仕掛けをそのまま使うと、針の大きさが目的の魚に合わないことがあります。小型の魚を釣りたいのか、それとも大きめの青物を釣りたいのか、目的に合わせて針のサイズを変えるひと手間が大切になってきます。
メタルジグについて
サビキ針の仕掛けが用意できたら、あとは先端にメタルジグを結びつけるだけです。なお、結び方はなるべく強度のある方法がおすすめです。なぜならジグサビキでは、仕掛けを動かして魚を誘う必要があります。そのためには、メタルジグが簡単には外れないようにしなければならないからです。
メタルジグは、表面がきらきらと光ることで魚を誘います。また、メタルジグ自体がある程度の大きさなので、メタルジグに直接食いつくのは中型・大型の魚です。もっとも、小型の魚もメタルジグの光に誘われて仕掛けに近づき、サビキ針に引っ掛かることがあります。ジグサビキの仕掛けが小型の魚から大型の魚まで対応できるのはそのためです。
ジグサビキの仕掛け② 小型の魚編
針は小サイズ、メタルジグは15gほど
それでは、目的に合わせた仕掛けの作り方を具体的に見ていきましょう。まずは、小型の魚を釣る場合の仕掛けです。この場合、針は小型の魚に合わせて小さなサイズのものを使うのがおすすめです。また、メタルジグは15gほどの軽いものが使いやすいでしょう。小型の魚は足元にいることが多く、遠投する必要がないからです。