ベニザケは、幼魚期に湖で生活し、降海し、海で成長した後は、産卵のために母川に遡上した生息形態の鮭です。一生のサイクルを主に北太平洋を回遊してきた魚です。川や湖に比べて、食べ物となる動物プランクトンなどが多いため、降海していったベニザケは大きく育ち、生まれ故郷の川に帰ってきます。
日本ではベニザケの遡上があまり見られない
日本ではベニザケが遡上するための川から海に出る途中に淡水で生活できるような湖がなかったり、海への道が塞がれるなど、条件にあう場所が少なく、天然のベニザケの遡上はなかなか見られないと言われています。
ベニザケが生まれた湖に帰れるのは
海には、餌がたくさんありますが、ベニザケの卵や稚魚を食べる敵も多いため、川の方が産卵するには安全なのです。ベニザケは生まれた川の水の匂いを覚えていて、故郷まで遡上すると考えられてきました。
ベニザケの水面ジャンプは進路を確かめているのでは
ベニザケは、遡上や泳いでいる途中で水面でジャンプして、自分の位置を確認して、進んでいる方向が誤っていないかどうかときどき確かめているのではないかとも言われています。
ヒメマスとベニザケの産卵期などの違い
ベニザケは海で生活し、ヒメマスは湖で生活します。降海するベニザケの分布範囲は広いですが、ヒメマスは一生を湖で過ごし生息地は限られています。産卵期は、ベニザケが7月下旬~翌4月に及びますが、ヒメマスは10月~11月頃に、湧水のある湖岸の浅み、もしくは湖に流入する河川に産卵をします。
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ヒメマス旬の時期
ヒメマスの旬は春から初夏
ヒメマスの産卵期が10月~11月頃で、産卵前に備えて体にいっぱいの栄養を蓄えている春から初夏の季節が、美味しい旬の時期になります。晴れた日は、解禁日を狙ってヒメマス釣りに出かけてみてはいかがでしょうか。
ヒメマスの美しいピンク色の身
ヒメマスの鱗は非常に細かく薄くて取りやすく、皮はしっかりして硬いです。サーモンピンクの身で水っぽく、焼くとしまり、旨みが強いです。海で育ったベニザケとの違いを堪能しても良いかもしれません。
ベニザケの表面が赤くなるとお腹のイクラも赤く
ベニザケのメスの場合は、皮だけでなく卵にも赤い色素が移るためイクラは赤くなります。ヒメマスのイクラも赤いですね。食べるもので色素が肉に移って、赤くなっていくそうです。
ヒメマスは市場に流通していない
ヒメマスは美しいサーモンピンク色の身をしており、淡水魚の臭味が全くしません。マス・サケ類で一番美味とも言われていますが、鮮度落ちが早いことで有名です。ヒメマスは、スーパーマーケットや鮮魚店に流通する事はほとんどないですが、各湖はヒメマスの養殖と通信販売を行っています。ヒメマスを年中味わいたい方は、通販を利用してみましょう。
ヒメマスの釣り方
ヒメマスは、ルアー釣り、エサ釣りなどで狙うことができます。また、ヒメマス用の独特の仕掛けをボートで引っぱる「ヒメトロ」なるトローリングなどのレイクトローリングも盛んに行なわれています。