イシモチに似たニベってどんな魚?特徴から釣り方、食べ方をご紹介!

ニベ科は暖海域に70属約270種が分布し、日本には17種が生息しています。ニベ科の魚は鰾が様々に変形をしており、それを元に、属や種の分類がされています。

ニベ属には、ニベの他にも、コイチ(ニベよりも上アゴが前に出ており、体色がやや黒く、胸腹ヒレなどが橙黄色)、オオニベ(全長1.5〜2mになるニベの最大種)などがいます。その他の属性では、シログチ属、クログチ属、キグチ属、カンダリ属などと分類されており、よくニベと間違えられる「イシモチ」は、シログチ属となります。

ニベの生態

外洋に面した浅い砂地に生息し、孵化した仔魚は1〜2mm、1ヶ月で7mm。1年目で10〜20cm、3年目で30〜40cm、5年目で40〜60cmになります。大きいものは90cmになるものもいます。稚魚は甲殻類などの底生動物を食べて成長します。1年過ぎると、ハゼ類などの底生動物を食べ、寿命は10年程となります。

ニベの値段は?

値段は1kgあたり卸値で800円程、大型の300g程でも卸値240円と安価な魚です。刺身の味は鮮度が良ければ真鯛に負けないほど美味いとされていますので、見つけたら買い!のお魚です。

ニベの鰾(浮き袋)は様々なものに活用されていた!?

ニベのウキブクロを煮詰めて作る膠は丈を張り合わせて強弓を作る際に接着剤と使用されていました。また中国では、半透明で弾力性もあるため、なんと男性の避妊具の代用品として使用されていたこともあるそうです。

「にべもない」の語源は?

あまり日常では使用しませんが、「にべもない返事」「にべもない態度」という言葉があります。愛想がない時に使用される言葉ですが、ニベのウキブクロが接着剤として使用されていたため「ニベが無いとくっつかない」ということから、他人との親密関係をあらわす言葉として用いられるようになったのがはじまりです。

ニベの旬、釣れる時期は?

釣るも食べるも冬がベストシーズン

ニベ(ホンニベ)の産卵期は春から夏。産卵に向かう冬〜春に多く釣れます。特に、冬に釣れたニベは、淡白な白身に上質な脂がのっており美味いとされています。他のニベ科の魚は特に定まった旬はなく、夏などもよく釣れます。

ニベの分布地は?

ニベは、日本海側では、新潟県の以南か東シナ海に掛けての沿岸部、太平洋側では宮城県松島湾の以南でよく釣れるとされています。イシモチの場合は、長崎県などの九州、暖かい地方の海で釣られることが多いです。砂泥地にいる環形動物(ゴカイやミミズ)、甲殻類や小魚を主に餌としているため、外洋に面した浅い砂地に生息しています。

ニベがよく釣れるスポットは?

冬から春はショアから釣れる

ニベは冬〜春に接岸するため、ショア(海岸)からも釣れます。それ以外の時期は沖の深場にいるため、ショアから狙うのは難しいと言われていますが、船に乗ってしまうと案外簡単に釣れてしまう魚です。ポイントは「ヨブ」と呼ばれる波浪によって削られた海底の窪み。濁り時に釣りやすく、日中よりも夜釣りの方がよく釣れます。

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