マッドサイエンティストの意味は?実在した人物15人や映画キャラなどをご紹介!

医療ドラマや漫画で一度は耳にしたことがある方も多いのではないかと思うほどに昨今では有名な治療、心臓カテーテル手術。彼は世界で初めて心臓カテーテルが通った心臓のX線写真を撮った医者として語り継がれています。ここだけ聞くと何故マッドサイエンティスト?と思うかもしれませんが、なんとこの写真の被写体がとんでもないものでした。

被写体はなんと彼自身。彼は自分の主張の有用性を証明するため自分自身を人体実験の被検体とした人物なのです。しかも、当時は心臓用のカテーテルがなかったので尿道用のカテーテルで代用。自分で処置を施し自力でレントゲン室まで行き撮影をしたという凄まじい精神力の持ち主です。余談ですが、その後50年過ごし、74歳で亡くなりました。

遺伝子学者・トルフィム・ルイセンコ

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彼の功績…というより悪行はソ連の農業に大きな影響を及ぼしました。彼はルイセンコ主義なる今まで信じられてきたメンデル遺伝の概念を真っ向から否定し新たな農法を主張しました。そしてそれは当時のソ連の支配者スターリンに支持され、ルイセンコの主義に賛同しない科学者は悉く投獄・処刑されました。

しかし、農業の多大なる進歩を提唱した彼の農法は実際のところ彼の理論値に設定した作物収量を大きく下回り各地で食糧不足の状態を引き起こしソ連の農業を荒廃させた原因人物です。しかし、スターリンに支持されていたことでこの事実は隠蔽されてしまいました。成り上りたいがために権力を利用したとんでもない人物です。

動物学者・ウィリアム・バックランド

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メガロサウルスという恐竜はご存知でしょうか。この恐竜は世界で初めて名付けられた恐竜です。これの名づけを行った人物が彼、ウィリアム・バックランドです。彼は地質学者でありながら敬虔なキリスト教徒でした。彼は聖書の出来事、ノアの洪水を本当にあった出来事と信じており、その実証のため地質学の研究を行っていました。

しかし、新たな発見があるたびに聖書の内容と事実に矛盾が生じるようになっていきます。が、彼は自身の正しさを提唱するために時に他の地質学者を蹴落としたり事実を偽って発表していました。とても輝かしいと思える実績の裏にこのような実態があるとはとても驚きです。

外科医・ロバート・コーニッシュ

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彼の研究は蘇生を目的としたものでした。1934年、窒息死させた犬をアドレナリン注射と酸素の供給により蘇生させたことが彼の最たる功績といえるでしょう。現在でいう心肺蘇生法と同じ様なことを行っているのですが、心肺蘇生法が認知されたのは1950年。当時は蘇生行為を神の御業に逆らう冒涜的な行為とされていました。

さらに、彼は実験を人間で行おうとしていたことも彼が狂人と非難される事態に拍車をかけました。死刑囚が実験体になることを志願し、彼もやる気満々だったそうですが刑務所長が処刑用ガス室の換気に時間がかかるなど理由をつけこれを拒否したおかげで人体実験は行われなかったそうです。もし実行されていたら、どうなっていたのでしょうか。

スタンフォード監獄実験についての記事はこちら

軍医・石井四郎

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彼は第二次世界大戦時、日本軍の軍医として研究機関731部隊に所属していました。表向きは兵士達の感染症予防やその治療のための研究を行っていたとされていましたが実態は細菌を使った兵器の研究と開発を行っている部隊でした。そこでは当たり前のように人体実験が行われ、たくさんの捕虜として拘束された外国人が犠牲になりました。

被験者達は「マルタ」という隠語で呼ばれ、捕虜の兵士だけではなく一般市民…しかも女性や子供までもが実験により犠牲になりました。ここではスペースの関係上書ききれませんが、この人体実験の非人道っぷりは酷いものです。かなり詳しく記録が残っておりますので興味がある方はこちら。一応注意しておくとかなりの胸糞案件となっております。

遺伝学者・ヨーゼフ・メンゲレ

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上のほうでチラッと出てきた彼は、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所で働いており、そこの囚人たちをモルモットと呼び彼らの同意なしに人体実験を行っていました。「死の天使」とも呼ばれた彼はクラシック音楽が好きで、実験の際や様々な仕事の合間に口ずさんでいたそうです。あだ名の由来はここからもきているかもしれません。

彼の実験の中で最も有名なものと言えば、双子を縫い合わせるものではないだろうか。何千もの双子を集め、2人の背中を縫い合わせ人工的にシャム双生児(結合双生児)を作るといったものだ。2つの同じ臓器が1つの体で機能するかどうかを確かめるための実験だったそうだが、何故それをしてみようと思ったのか理解に苦しみます。

生物学者・ジークムント・ラッシャー

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彼もまた根拠のない実験のために人を犠牲にした科学者です。ヒトラーの親衛隊だった彼は人間がどれほどの低気圧に耐えられるかや極寒の海に落ちた時の低体温治療の実験でさほど大きな結果も得られないまま200名近くのダッハウ強制収容所の囚人及び捕虜たちを犠牲にしました。

また彼の最期も皮肉なもので、彼の妻が行っていた子供の誘拐買収事件の共謀者としてヒトラーに見放され夫婦共々彼が悪逆の限りを尽くしてきたダッハウ強制収容所で処刑されました。まさに因果応報という言葉がピッタリな最期といえます。

ヨハン·コンラッド・ディッペル

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有名な小説「フランケンシュタインの怪物」。彼はこの小説の主人公のモデルになった人物とされています。夜の墓場から死体を盗み解剖することが趣味だったという彼の行動は、体のパーツを探し死体泥棒をしたフランケンシュタイン博士と一致します。またあくまで噂の域を出ませんが、生きた人間を捕まえて解剖していたという説もあるそうです。

そんな彼ですが、紺青(こんじょう)と呼ばれる青色顔料を発明した実績があります。これはかの有名な葛飾北斎の富嶽三十六景に使われた青色です。他にも紺青は別名プレシアンブルーと呼ばれ、放射線物質・セシウムを外に出すための薬としても使用されています。

マッドサイエンティストのイラストは意外と人気?

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リアルのマッドサイエンティスト特選15連、いかがでしたでしょうか。次はアニメや漫画のキャラクター、所謂フィクションの世界のマッドサイエンティスト達の魅力を取り上げていこうと思います。

マッドサイエンティストはアニメキャラで登場

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彼らはリアルの世界のみならず、アニメの世界でも多数存在し、破天荒ではた迷惑なトラブルメーカーとして登場したり、はたまた世界征服や世界の破滅を目論むとんでもないキャラクターまで幅広く存在します。マッドサイエンティストというキャラクタージャンルを世に広めたのはアニメの影響が大きいでしょう。

独特のキャラで敵役として人気?

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敵役としての印象が強いですし数としても敵役として採用されているキャラクターが多いと思います。しかし前記したとおり彼らのキャラクターの幅は実に多種多様で味方として非常に心強いキャラクターも存在します。

しかし敵味方どちらにしてもその奇想天外で圧倒的に異質なその気質や思考は作品の中でとても目立つ場合が多く悪役にも関わらず異様な人気を誇ることも多いです。彼らが語る言葉は他のキャラクター達が語る言葉とはまた一味違った重みや響きがあり、そこに含まれる思想や美学が人を惹きつけるのかもしれません。

たくさんのイラストが投稿されている

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大規模イラスト投稿サイトpixivでは、彼らを描いたイラストや小説、漫画が日々たくさん投稿されています。それは彼らがどれほどの人に愛され支持されているかを見る手軽な指標といえるでしょう。

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