浮上する疑惑に、高まる批判で、グラブル運営は大炎上の状態です。マスコミにも大々的に取り上げられ、騒動は最早、業界史に残る大事件に発展しています。果たして、このアンチラ事件はいかなる展開を得て終息を迎えるのか、その結末を見ていきます。
アンチラ事件についてニコニコ生放送で春田康一さんが謝罪
2月25日、「2周年直前グラブル通信」と題した公式のニコニコ生放送に、春田プロデューサーが出演しました。番組の冒頭、春田プロデューサーは年末年始のイベントをめぐる一連の批判について、改めて謝罪を表明します。
衝撃的な謝罪会見としては、以下の記事で紹介している事件も有名です。
イベント期間中に課金した人へ同額の宝晶石を返戻
プロデューサーによる謝罪と同時に、運営側のお詫びと払い戻しの方針についても発表されました。まず、グラブルの全利用者に対し、宝晶石3000個を配布。さらに、問題の期間中にガチャを利用した人には、同額分の宝晶石を返戻すると発表します。
宝晶石とは、ガチャなどを利用するために必要な有料アイテムで、いわゆるゲーム内通貨です。これに対しては、「ゲーム内通貨ではなく、きちんと現金で払い戻ししろ」という批判が、新たに巻き起こりました。
消費者庁による調査も?しかし違法性はないとの結果に
この事件に際しては、数多くの署名が集まったこともあり、消費者庁も調査に乗り出しました。ただし、同庁は今回の件に関して、当初から慎重な姿勢を崩していません。
排出率の不透明性とコンプガチャ疑惑の双方について、最終的な結論は、「違法行為には当たらない」というものでした。結局のところ、利用者の不信はぬぐい切れぬまま、事件は幕を下ろしたのです。
アンチラ事件の影響?その後グラブルではどのような改善がされたのか
事件に対する運営の責任については、うやむやの内に終息してしまいました。しかし、今回の事件によって、課金とガチャのシステムにおける、ゲーム運営の不備が明らかとなったといえます。このことを受けて、グラブル新たな仕様やシステムを導入することとなりました。
アンチラ事件後にはガチャでの個別排出率が記されるように
アンチラ事件の根幹であった、ガチャでの排出率が不透明だとする問題。これを解消するため、グラブル運営はガチャで獲得できるアイテムの、個別の排出率を明記するよう、仕様を変更しました。
公表された確率のうち、最も低かったものは0.007%というだったということです。この数字に対しては、「闇が深すぎる」といった声や、「3%のアイテムが80種類あるのだから、個別で見れば妥当な数字」だとする意見も上がりました。
300回ガチャを回すと好きなキャラが選べる?「天井交換」
さらに、業界においては画期的なシステムとされる「天井交換」が採用されました。これは、本来は何が出るかわからないガチャも、300回まわせば、好きなキャラを手に入れられるというものです。
これに関しては、「他社のサービスでも導入してほしい」との肯定的な意見も多く聞かれます。とはいえ、ガチャ300回には9万円分の投入が必要となるため、依然不満の声も上がり続けました。
アンチラ事件の他にもこれまでいくつもトラブルがあったグラブル
アンチラ事件以外でも、グラブルの運営に対する批判は、度々噴出しています。ゲームの人気は依然として衰えませんが、運営の不備によって迷惑をこうむる利用者も多く、彼らからの不信感は、常に拭い去れない状態あるといえます。
グラブルとクレジットカードのコラボに関する事件?
2016年4月、グラブルは三井住友VISAカードとコラボ企画を開催します。それに際し、対象のクレジットカードに入会した人には、特典として限定のSSRキャラがプレゼントされました。これに対して、利用者から批判の声が上がります。この限定キャラはこの企画でしか手に入らないとされたためです。
つまり、対象のクレジットカードを作れない未成年者は、親に頼むなどの方法以外にこのキャラを入手する手段がないのです。少年誌に広告を載せるなど、中高生を販売ターゲットにしているはずのグラブルが、未成年に不利な条件で限定キャラを配布するのはおかしいと指摘されたのです。