甲山事件とは?冤罪判決まで20年!無罪判決までの裁判の内容など

最初の行方不明があったと推定される時間と、次の男のがいなくなった時間の双方に対するアリバイがありませんでした。しかし、実のところあのような状況下でアリバイがあることが証明できた人はあまりいませんでした。しかし、他にも疑う要素が多く持たれていたため彼女が重要な容疑者となってしまいました。

甲山事件の犯人と疑われた理由④「部屋から連れ出した」という証言

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ある園児の発言で、山田さんが亡くなった男の子を部屋から連れ出したという話があがりました。とは言え、場所について考察した場合、連れ出しを目撃した場所は、浄化槽のあたりではありませんでした。なので、決定的な証拠とはなりがたいと言えます。

甲山事件の犯人と疑われた理由⑤同僚の結婚にあせりを感じていた

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周りが次々と結婚していくことに関してのあせりから魔が差したのでは言われてました。さらに複数の男性との交際が騒がれていて、人格的に問題があったのではと憶測がでていました。しかし、そのような事実はなくありませんでした。しかも、遠距離の恋人はいましたが、特に結婚に対するあせりがあったわけでないというのがことの真相でした。

甲山事件の犯人と疑われた理由⑥マンホールを開けることが可能

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いろいろな疑われる要素もあり、さらにマンホール開ける力を有する大人として容疑かけられました。しかし、その後の調べでは、浄化槽の中から爪切りやカギや歯ブラシなども発見されていて、日常的に園児たちが物を投げ入れたりして遊んでいることが判明しました。また、園には20代前半の年齢に当たる園児もいました。

甲山事件で犯人と疑われた山田悦子さんの生い立ち

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加害者として疑惑を持たれてしまった山田さんのそれまでの人生の歩みについて、触れていきます。1951年に富山県に生を受けました。それから、徳島文理短期大学をご卒業されました。そして、そのまま兵庫県の甲山学園で保母さんとして働くことになりました。出生は富山県、大学では四国、就職先は近畿と広範囲でご生活されていました。

甲山事件で犯人と疑われた山田悦子さんの現在は?

晴れて無罪を勝ち取った山田さんは今どうしているのでしょうか。実は、この経験を踏まえてある素晴らしい活動を精力的に行っています。あのような苦しいご経験をされたにもかかわらず、今なおエネルギッシュに活動されているのは、ただただ脱帽するかぎりです。果たして、どのようなことを実行しているのでしょうか。

現在は公演を行っている

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いろいろな弁護士の方々に招かれて、司法などの公演を行っています。また、日本の警察や司法に対して、さらに日本の過去の歴史において行動おいての対処にも疑問を持ち、さまざまなところへ呼びかけを行い、ある会議の設立に力を注いでいます。声かけているのは、日韓の研究者や政治家やジャーナリストなどの人々に主に行っています。

甲山事件で死亡した園児たちの家族の現在は?

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先ほどは容疑者として何十年もの間、人生をそこに費やすことになってしまった人について述べました。ここでは、大変いたましく亡くなってしまった子供たちのご遺族のの方々のその後についても迫っていきます。また、死亡してことに自体のこととは別に、さらに裁判を起こすことになりました。その訴えた内容はどのようなものだったのでしょうか。

甲山福祉センターに対して裁判

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ご家族の方々は、園児たちへの警戒の怠りや子供を失ったことに対する精神的な苦痛を理由に裁判を起こし、勝訴しました。裁判中には、訴えられた側の発言に注目が集まりました。知的障碍者の命に対して軽視してるような差別的な発言をしました。知的障碍者を育てている人間の発言としては問題があると、人権派から非難を受けることになりました。

甲山事件後の事件現場は?

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現在は、学園は閉鎖されました。そして、その場所には病院が建てられています。2011年には、当時の園長はお亡くなりなられました。学園と言えば、ダウンタウンの浜田さんが卒業したところでも知られる、日生学園をご存知でしょうか。とてもスパルタな指導でも知られていた学校です。もし、ご興味ある方は、是非こちらの記事をご覧ください。

甲山事件のマスコミの問題点

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現代社会では、マスメディアの力はとても強力です。テレビや新聞などを通して、疑われていた山田さんはどのように世間に伝えられていたでしょうか。情報が広範囲に広がっていってしまう今の世について、報道の仕方によっては人を危険な状況に陥らされてしまう可能性があります。言葉と言うのは便利なものですが、伝え方一つで凶器にもなります。

甲山事件のマスコミの問題点①「やったのは私に間違いありません。」

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執拗な取り調べに追い込まれて、山田さんは二人を殺したのかと訊かれて、断念して「はい」とだけ答えました。しかし、供述書には、かなりの言葉は加えられて書かれており、一言だけしか言ってなかってにも関わらず、亡くなって人のことを思い反省していることや罪の意識に耐えられなくなって、罪を白状したなど捏造されていました。

その後自殺未遂

罪を認めた後に、希望がまったくなくなった山田さんは、自決を試みました。留置場に拘束されていたのですが、ハイソックスを用いて、自身の首に巻き付けて死のうとしました。しかし、死ぬことはできなかったです。とても無念の中で、決断をくだそうとした彼女の心境は計り知れないものだったと言えます。

甲山事件のマスコミの問題点②山田悦子が犯人と決めつけて報道

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自白をした、次の日には、捜査本部が会見を行いました。マスコミはその知らせを聞くやいなや、次々と彼女の印象を悪くする報道を行いました。父親とうまくいかず、不遇な青春時代を送った、異性との問題でノイローゼになってた、園児にたびたびせっかんを行っていたなど、人々の感情を煽るような残酷な報道を繰り広げました。

嫌疑不十分として釈放されたのに

山田さんは自宅に戻った時に、園の同僚が保管していた数々の手紙を見ました。そこには、厚顔無恥と示唆したり、殺害してやると脅迫めいた文言や人殺しと罵声浴びせるような言葉など、心ない中傷の数々が詰まっていました。人の残酷な群集心理というものなのかもしれません。まるで魔女狩りでこぞって人々が石を投げるような状況のようです。

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