【大口病院事件】概要と戦後最悪とされる毒殺事件の犯人久保木愛弓に迫る!

病院の闇の問題は、大口病院だけの問題ではなく他の病院でも起こり得る可能性がある闇になります。ここでは大口病院の事件から読み取ることができるどの病院でも可能性がある問題と闇について、2つの観点からみていきます。

大口病院事件から読む病院の闇①終末期医療の問題点

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日本では高齢社会となり、平均寿命は上がっています。また、末期がんなどの死を待つばかりの老人患者を受け入れることで終末期医療や緩和ケアなど病院経営が成り立っているという現実もあります。しかし、大量の患者を受け入れ命を繋ごうとすると人員不足の問題などから病院が疲弊していることも事実であり、病院が抱える問題の1つでもあります。

大口病院事件から読む病院の闇②寝たきりの延命は正しいのか?

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チューブや呼吸器などを使用して、無理に延命しているため、日本の平均寿命は長いだけとの見解もあります。しかし自分で意思表示のできない患者に病院側の独断で苦しい思いをさせたり、患者の家族に苦しんでいる姿を見せたりすることが本当に最善の行為なのかをこれから先さらに高齢化が進む中で考えていかなければいけないことになります。

海外の延命治療はどうなっている?

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日本でも延命治療を望まない患者・ご家族には延命治療を望まない旨の同意書にサインをしていれば呼吸器などを使用しての無理な延命治療を行うことはありません。では、海外ではどうなっているのでしょうか?海外での延命治療について紹介していきます。

ヨーロッパの福祉大国

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ヨーロッパの福祉大国にはデンマークやスウェーデンがありますが、どちらの国も寝たきりの老人や患者などはいないと言われています。理由としては、高齢や終末期のがん患者などは口から食べ物や飲み物を摂取することが難しくなることは寿命という観点から当たりまえの事であるという考えがあるからです。

そのため、人工的に栄養を補給させ命を延ばすことは非倫理的であると認識されていて、老人虐待という捉え方をする人もいると言われいます。このため、デンマークやスウェーデンで寝たきりの患者がいないのは人工的な延命治療を行わないため寝たきりになる前に亡くなるからと言われています。

アメリカ

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アメリカの場合は、余命6ヶ月と宣告された場合には3つの選択肢があります。1つ目は治療を続けるか否か2つ目は自宅に戻って自宅で最期を迎えるか3つ目はリビングウィルの3つです。リビングウィルは患者本人が書くもので意思表示ができるうちに自分はどうしたいのかを書いておくものです。

リビングウィルは州によって呼び名は変わりますが、どの州でも法的な拘束力があるため記載されていることは必ずやならなければいけないという決まりがあります。アメリカでは、患者本人が3つの選択肢から自分の望む最後を迎えられることで近年では、治療を続けず慣れ親しんだ自宅に戻って最期を迎えるケースが増えています。

韓国

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韓国では、本人の意思により延命治療の中断を決定できる「延命治療決定法」という法案が2018年の2月に施工されています。この法案には、条件があり厳しい設定があります。条件は「蘇生の可能性がない・回復の見込みがない・症状が悪化し死が近づいていること」になります。この判断は担当医師と該当分野の医師1人とで判断されます。

また、この法案には延命治療は中断できるが痛みを緩和するための治療と栄養分の補給と簡単な酸素供給は続けなけれいけないという決まりがあります。しかし、法案が成立したことにより尊厳死の選択が韓国では可能になりました。

ターミナルケアにおける日本の課題

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ターミナルケアとは医師によって余命6ヶ月以内と判断された場合、心身の機能維持を目的としたケアになります。日本でも患者の中には自宅で最期を迎えたいと望む人は増えていますが、実際には病院や施設等を最後を迎えることが殆どで患者の希望が叶えられていないのが現状となります。

日本では、自宅で疼痛ケアや緩和ケアができきることがまだ広く普及していなため、医療機関で最期を迎える事が多いため今後医療機関や在宅看護との連携を患者や家族が密にして少しでも患者の望む最後迎えて送り出してあげることが日本のターミナルケアの課題であるとされています。

大口病院事件と類似した事件

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大口病院事件は、日本において戦後最悪規模の大量殺人と言われている事件になりますが日本や海外でも看護師や介護士などによる患者の殺人事件は起きています。ここでは、日本と海外で起きた看護師・介護士による事件を紹介していきます。

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