黄色い救急車は精神異常者を強制入院させる?都市伝説の由来と真相を検証!

『『搬送中の患者が救急車の中で亡くなった時はサイレンを止める』という内容の都市伝説です。実際は、搬送中に患者が亡くなった場合も搬送はやめないので、サイレンも止めません。現場に着いた時には患者が亡くなっており、確実に助けられない時には、救急車では搬送せず、警察の車両を使用します。

「住宅街を走る際、騒音に配慮した時」「通報がキャンセルされた時や誤報だと判明した時」などの理由で、走行中にサイレンを止める場合もあります。自治体によって違いがあり、滅多にないケースなため、基本的にはサイレンを止めることはありません。

○○色にも都市伝説が?

「黄色い救急車」のような、色と車にまつわる都市伝説は他にもあります。その中から、「青色の車」に関する都市伝説をご紹介します。白・黒・シルバーに続く人気のボディカラーですが、青色の車には、どんな噂があるのでしょうか?他にも、車に関する都市伝説「深泥池タクシー怪談」に興味のある方は、こちらもご覧ください。

青色の車は事故が多いという都市伝説

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事故率を車の色で分け、ランキング形式に纏めた資料によると、青色の車の事故率が一番高くなっています。「元になった参考データが、1968年の外国のもの」「集計期間や集計場所が不明」「他の研究データでは違う結果が出た」など、確かな裏付けがないため都市伝説として扱われています。

ランキングの根拠は色の捉え方

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日本国内での事故と車の色との因果関係を検証する際に、度々使用される書籍があります。その書籍にはカラー・マーケティングについての情報が記されており、色の捉え方などが事故と大きく関わっているという説明の元になっています。

青色の車は実際の距離よりも遠くに見える

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目が色を認識する時には、光(色)の波長の長さを感じています。波長は色によって長さが異なるため、遠近だけではなく、色によっても目のピントが変わってしまいます。目のピントが違うために、実際の車がある距離よりも遠くや近くに感じてしまうのです。

波長が長い赤色と、波長が短い青色の距離の感じ方には、7mもの差があるという実験結果が東京工業大学により立証されています。波長が短い青色の車は、実際の距離よりも遠くに見えてしまうために事故率が高いと推測されています。

黄色い救急車が必要なのは現代なのかもしれない

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「黄色い救急車」は、精神病院は異世界のような「恐ろしい所」であるというイメージを元に、「恐ろしい所」に無理やり連れて行く「存在しない色の救急車」に恐怖を感じさせる話です。この話の根底には、昔の精神病院に対する悪いイメージがありますが、現代の精神病院は「恐ろしい所」ではなく、「適切な治療を受けられる所」です。

法律は改正されましたが、移送制度の運用体制がまだ整っていない状況では、自主的に病院に行かなくてはなりません。自分で病院に行けない人のために、「良い環境が整った精神病院に連れて行ってくれる黄色い救急車」があるとしたら?躁うつ病などの精神疾患が増え続けている現代社会にこそ、「黄色い救急車」が必要なのかもしれません。

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