連続殺人犯ゲイリー・リッジウェイの生い立ちや異常な心理【グリーンリバー事件】

そして、推察通り時折遺体の状態を確認しに現場に足を運んでいました。全てではないにしろ、ゲイリー・リッジウェイに対して読み取った行動パータンを採用し事件現場で張り込みをしていたら逮捕までに長い年月がかかることはなかったでしょう。

彼の意見が採用されなかった理由として、何故か自分の事件の資料を見たがったことやプロファイリングも信用性に欠けるとされ自分の死刑執行を遅らせるためだったのではと推測されています。

捜査は進まず迷宮入り事件に?10年間捜査が休止される

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捜査は一向に進展の兆しを見せず迷宮入りするのでは?とも言われ始めました。捜査の規模は徐々に縮小されることになり1991年にいったん捜査は打ち切られることになりその後10年間捜査が再開されることはありませんでした。

最初の事件から20年後!新技術を用いて捜査が再開

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ゲイリー・リッジウェイは一度容疑者になっているので、警察には彼のデータサンプルが残っていました。2001年最新の技術を使用しての捜査が再開されることになりゲイリー・リッジウェイの逮捕への道筋が出来上がりました。

グリーンリバー事件の犯人ゲイリー・リッジウェイに下された判決

1度は容疑者になりながらも、長年の間逃げ切り普通の生活を続けており犯行を行っている間にまたも結婚をしていましたが、最新の技術が用いられたことによりついに逮捕されることになりました。

では、彼が裁判で下された結果とは?彼が犯人と確定された証拠と彼に下された判決について紹介します。

グリーンリバー事件の犯人逮捕の決定打となったのはDNA判定

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10年間休止状態だった捜査は2001年に再開し最新の技術を駆使して犯人逮捕へと向かいました。以前採取されていた犯人のものと思われる毛髪が以前容疑者となったときに提供されていた彼のDNAと一致したため逮捕となりました。

以前の技術では正確性に欠けるところがあり、ゲイリー・リッジウェイのDNAとは不一致で噓発見器なども実施したところ反応がなくシロとされていましたが、技術の進歩を遂げたことからDNA型の一致が確実となりゲイリー・リッジウェイは逮捕さることになりました。

下された判決は「仮釈放なし・490年の禁固刑」

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実際には100人近い女性を殺害したと言われているゲイリー・リッジウェイですが、彼が実際に裁判で裁かれたのは49人に対する殺人に関しての罪になります。

未だ発見遺棄されたままの女性たちの遺体捜索に協力することを条件としてゲイリー・リッジウェイには死刑の求刑は辞めるという司法取引が成立しています。

司法取引の結果、ゲイリー・リッジウェイに下された判決は1人あたり10年の実刑となりましたので、48人で480年となり、後に1人見つかったことにより合計490年で仮釈放はなしで、終身刑となりその身が終わるまで監獄の中で過ごすことになりました。

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日本には司法取引という制度はありませんがアメリカなどは犯罪者は他の未解決の犯人や警察が把握していない事を知り得ている傾向があります。犯罪を犯す者同士、情報が入りやすいのでしょう。

しかし、犯人も何の見返りもなく情報を提供してくれるわけではありません。そこで、取引により自分の罪の減刑等相手にとっても多少の有利となるような条件を持ち出すようになっています。

日々多くの事件が発生している欧米では、解決に時間を要している事件も多々あります。そのため、情報を引き出す代わりに自分の犯した罪を軽減させることを条件とした司法取引が認められています。

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遺族からしてみれば、自分の家族を殺害しておいて刑が減刑されてしまうことは許しがたいと感じる人もいるでしょうが、他の犯罪で犯人が見つからず野放しになっている事を考えたときに、被害者の遺族の心情として事件解決の糸口のためには仕方ないという意見もあります。

ゲイリー・リッジウェイの現在

では、稀に見る猟奇的な連続殺人を犯し長い間逃げ続けたゲイリー・リッジウェイは現在どうしているのでしょうか。490年という禁固刑は生涯外の世界に出ることはかないません。彼の現在の様子などについて紹介していきます。

ゲイリー・リッジウェイはワシントン州刑務所にて服役中

現在(2019年7月)70歳になっていますが、490年という禁固刑がが下された為、彼は今もワシントン州にある刑務所にて服役中になっています。

司法取引により、死刑を免れていますので今後ゲイリー・リッジウェイが殺害したとされる遺体が発見されたとしても懲役刑が10年加算されるのみとなります。

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司法取引と1つとなった発見されていない被害者の捜査の協力を現在もしているのかは判明していませんが、ゲイリー・リッジウェイが自分の罪を改め犠牲となった多くの女性の無念がはらされ被害者が発見され家族の元に帰ることができることを願いたいです。

グリーンリバー事件が元となった映画

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このグリーンリバー事件が元になった映画が2つあります。長い間犯人が捕まらずまた特質的な犯行の手段であったことから、社会の関心も高く風化させてはいけない事件として映画化されています。

『グリーン・リバー キラー』

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  • 監督:ウーリー・ロメル
  • キャスト:ジョージ・キセレフ, シャノン・リード, ジャクリーン・ホーエル他
  • 概要:81年の事件発生から2001年に逮捕されるまでの間に多くの女性を殺害し、全米を震撼させたシリアルキラー、ゲイリー・リッジウェイの凶行を描いたサスペンスホラー映画です。司法取引により死刑を免れ終身刑となり現在も刑務所に収監の身であるゲイリー・リッジウェイの人生を紐解いていく作品になります。

『インタビュー・ウィズ・シリアルキラー』

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  • 監督:ビル・イーグルス
  • キャスト:ケイリー・エルウィズ、ブルース・グリーンウッド、サム・ジェイガー、キャスリーン・クインラン  他
  • 概要:実在する連続殺人鬼テッド・バンディが解決が難航している犯罪について協力を申し出る手紙を自分を逮捕した犯罪学者の元に送ることから始まる映画です。リバーマンについて主人公の捜査官と殺人犯の心理がわかると語るテッド・バンディが意見を繰り広げる心理戦に焦点を置いた内容の作品になります。作品中では犯人に対する呼称はリバーマンになっています。
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