樋田淳也の生い立ちと現在は?富田林署脱走の背景と自転車逃走劇の全貌を紹介

山口県警で身柄を確保されていた樋田淳也は9月30日に大阪府警に移送されました。その移送に関わった警察官は口をそろえてとにかく逃げられないように注意したと言いました。そのかいあり無事に大阪に送還された樋田淳也は改めて加重逃走の罪で再逮捕されました。

樋田淳也は高知でも1度職質をされていた

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後に判明したことですが、樋田淳也は逃走途中の高知で職質を受けていたことが職質をした警官の自己申告で発覚しました。樋田淳也は高知の道の駅「カワウソの里すさき」のトイレで洗濯をしていたそうです。

この場は偽名と和歌山から日本一周のために来たと回答し、警官も樋田淳也と気付かずとくに怪しい感じも無かったといいます。しかし、職質を免れていたことも驚きですがそれ以上に海を渡り四国までも行っていたことに驚きを禁じえません。

樋田淳也の現在

脱走はもちろん脱走中の行動でニュースやSNS界隈を大きく騒がせた樋田淳也ですが、話題も下火になった現在、彼はどのように過ごしているのでしょうか。そして下された刑罰はどのようなものなのでしょうか。

公判を控えている状態

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今は刑務所内で生活をしている樋田淳也ですが、実はまだ公判が行われておらず刑が確定しておりません。なかなか他に類を見ないタイプの犯罪者であるだけに非常に注目度が高い裁判と言えるでしょう。

量刑は懲役20年以上になる可能性も?

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専門家の予想によると、逮捕のきっかけとなった罪の刑期に加え、逃走した際に犯した罪(窃盗や強盗等)も追加されるため懲役はゆうに20年を超えるのではないかとの予想があります。さらに、中には無期懲役判定に引っかかる可能性のある罪状もあるためもしかしたら無期懲役もありうるとの事です。

日本刑務所史に名を遺す脱獄王とは?

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前半の方に、メディアに取り上げられる規模の刑務所脱獄事件の件数は10件ほどという話をさせていただいたと思います。ここでは、なんとその10件あまりのうちの半数を1人で起こした脱獄王として名を遺す犯罪者をご紹介していこうと思います。

昭和の脱獄王「白鳥由栄」

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26年の獄中生活の中で4回もの脱獄を試みそれに成功した驚異の人物です。当時は現在とは大きく異なり囚人たちの待遇は劣悪極まりないことが多かったといいます。白鳥由栄はそのことに不満を抱き脱獄を決意したといいます。そんな彼の能力はというと関節を自由に外すことが出来たため狭い隙間を潜り抜けることが出来たそうです。

また、足も速くさらには怪力という超人っぷり。さらに有名なエピソード、手錠と監視口に食事で提供される味噌汁を吹き付け続けその塩分で錆びさせることで破壊しやすくして逃走したという知略も見せるとんでもないハイスペックさでした。そんな白鳥由栄についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。

過酷な獄中生活

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白鳥由栄が脱獄した最大の理由として刑務所内での囚人の待遇がありました。それは酷いもので、現在にも問題になっている刑務所内の囚人同士のいじめはもちろんでしたがそれに加え看守によるいじめもあったそうです。

その待遇に異を唱えた白鳥由栄は看守達からさらに目を付けられる事態になってしまいさらに過酷な懲罰を受けたそうです。刑務所内を監視し秩序を守るはずの立場の人間がこのような行為をするとは考えられませんが、この当時はそれが横行していました。

4回にもなる逮捕、脱獄歴

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最初に捕まったのは青森の刑務所でした。そこでは針金で合鍵を自作し脱獄を成功させます。2回目は秋田。ブリキの板を加工して作った手製ののこぎりで鉄格子を切り脱獄に成功します。更に3度目は北海道の網走。ここで上述した味噌汁作戦が行われました。そして白鳥由栄の能力、間接脱臼を用い天窓から逃げることに成功します。

4回目の脱獄はなんと食器で床下にトンネルを掘っての脱獄でした。どれも驚きの脱走方法です。しかし彼の最後は意外なものでした。なんと彼は最期に入った府中の刑務所で看守から煙草を分けてもらい、今までの非人道的な扱いと違い、親切にしてもらったということに心を打たれ以降脱獄を止め、模範的な囚人生活を送り獄中で亡くなります。

大ヒット漫画「ゴールデンカムイ」にも登場

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正確には白鳥由栄を元ネタにしたキャラクターです。むしろキャラクターを知っている人がこの下りを読んだとき、「あれ?どこかで見たことあるな?」と思ったのではないでしょうか。作中のカギとなる舞台、網走刑務所にも白鳥由栄は収監され、脱獄したことがあるなど白鳥由栄を知るほどこのキャラクターが良く作られているのがわかります。

このキャラを知っている人にこそ白鳥由栄をさらに深く知ってほしいところです。もちろん、知らない人もこれを機に読んでみることをおすすめします。ここではざっくりとした説明しか出来ておりませんので、こちらの記事を読んでみてください。理解が深まること間違いなしです。

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