キャンプにいる虫①蚊
感染症の媒体となる蚊
説明不要かもしれません。人類を最も殺しているとまで言われている害虫の代表格です。マラリアや近年日本でも騒ぎになっているデング熱など多くの感染症の病原体を媒介することで有名です。夏がもっとも活動的ですが、気温18℃以上あれば動き回れるので春や秋も注意が必要です。
蚊は水がたまりやすい場所、落ち葉の下などじめじめとした場所に多くいて、基本的に人の呼気(二酸化炭素)や体温を感知して襲ってきます。普段刺されにくい人でも、運動後など呼吸数が増え体温が上がるとターゲットにされてしまいます。
キャンプにいる虫②ブヨ(ブユ)
噛まれると激痛を伴うブヨ
蚊と違い、吸血時には皮膚を噛み切るため激痛を伴います。最初はそれほど痒くなくとも、翌日以降に腫れあがり激しい痒みや痛みに襲われ、その症状は1~2週間続くこともあります。夏の朝や夕方がもっとも活発に動きますが、基本的に積雪した場合を除いて1年中活動しています。
ブヨは渓流など水辺近くにいることが多いですが、山林の中にもいることがあります。ただ、幼虫は水質のいい場所にしか生息しないため、ブヨがいるということは水質の良い場所、環境の良い場所とも言えます。
キャンプにいる虫③アブ
皮膚を噛み切って吸血するハエに似たアブ
ハエに似た姿をしている虫で、ブヨ同様噛み切って吸血します。噛まれると痛みと強い痒みに襲われ大きく腫れあがります。また、アレルギーを持っている場合、水膨れが生じることもあります。夏から秋に活動的になります。
アブは水辺でよく見られますが、草むらの中に潜んでいるものもいます。また、車の排気ガスに反応してやってくることもあります。多くの場合、払ってもしつこくまとわりついてくるので注意が必要です。
キャンプにいる虫④ハチ
アナフィラキシーショックで死の危険性まであるスズメバチ
ハチにも様々な種類がいますが、特に気を付けたいのがスズメバチです。初夏から晩秋というアウトドアシーズンに活動的になります。刺されると腫れあがり激痛に襲われます。最悪、アナフィラキシーショックで死亡する例もあります。
ハチはキャンプ場に限らず、人家の軒下など身近な場所にいます。攻撃性が強いため、見かけたら近づかないのが鉄則です。黒など濃い色と香水など強い香りに反応しやすいので、服装等に気を付けたいところです。万が一刺された場合、ただちに毒を絞り出し、医師の診断を仰いだ方がいいでしょう。
キャンプにいる虫⑤毛虫
風に飛ばされた毒毛にも注意が必要な毛虫
毛虫の毛には毒のあるものもあり、そうした毛虫に触れると痒みや痛み、かぶれが生じます。また、風によって毛が飛び、それによって被害を受けることもあります。毛虫の被害にあった場合は、かかずに石鹸で洗い流すようにします。
特に気を付けたい毛虫はドクガ、チャドクガで、クヌギやコナラ、サクラやツバキなど、キャンプ場近くだけでなく公園や街路樹にもいます。これらの毛虫は成虫になっても毒針毛を持っているため、毛虫の発生する時期以外も注意が必要です。
キャンプにいる虫⑥マダニ
感染症により死の危険性もあるマダニ
マダニはキャンプ場だけでなく、公園など身近な場所にも生息しています。植物の陰などに潜んでいるため、気づかないうちに噛まれて吸血されるケースが多いです。昨今、マダニを媒介にした感染症が報告されています。最悪死に至るケースもあるため、ダニ対策は必須です。
万が一マダニに噛まれた場合、無理に取ろうとすると頭、特に口器だけ残ってしまい、傷口が化膿することもあります。皮膚に食らいついているマダニを払う方法で一番確実なのは、医療機関で除去してもらうことです。感染症の有無も調べてもらえます。