致死性の毒を持つ「スベスベマンジュウガニ」が小さくてかわいい!食べなければ危険じゃない?

エサは野生環境では、貝類やゴカイといった肉類だけでなく海藻も食べる雑食性なので、市販の人工エサだけでなく、魚肉の切れ端や貝のむき身などで対応できます。もちろん飼育する場合、生き物を飼うわけですから、当然それなりの準備と手間はかかりますが、何か特殊な設備や技術が必要になる生き物ではありません。

水族館でも見られるスベスベマンジュウガニ

意外と多い水族館での展示

スベスベマンジュウガニを展示している水族館も多くあります。「カニ・エビ類」や「磯辺の生き物」といったコーナーだけでなく、「危険生物」や「毒のある生き物」といったコーナーで常設、もしくは特別展などの際に展示されているものを観察することができます。

スベスベマンジュウガニだけじゃない!危険な有毒カニ

ウモレオウギガニ

スベスベマンジュウガニと同様の毒を持ち、甲羅幅8㎝前後のオウギガニ科の有毒ガニで、日本では主に南西諸島付近や小笠原諸島に分布しています。近年、和歌山県沖でも発見され、生息域の拡大の可能性を指摘されています。最古のカニ食中毒公式事例とされる1965年の鹿児島県の事例は、このウモレオウギガニが原因だったと考えられています。

ツブヒラアシオウギガニ

日本では南西諸島付近に生息する、甲羅幅5㎝前後のカニで、甲羅に特徴的なつぶつぶがあるのが特徴です。やはりスベスベマンジュウガニと同様の毒を保有しており、死亡例も報告されています。スベスベマンジュウガニやウモレオウギガニ、そしてこのツブヒラアシオウギガニのようなオウギガニ科のカニは、有毒の場合が多いので注意が必要です。

まとめ

小さな外見と、人を食ったようなおかしな名前を持っていながら、その体内に恐ろしい猛毒を隠し持ったスベスベマンジュウガニでしたが、彼らも磯辺に暮らす海の小さな仲間たちの一人(一匹)です。

何度も言いますが、間違っても口にしてはいけません。しかし、軽くつついたりする程度であれば問題ありませんので、海辺や水族館でその姿を見かけたら、驚かせないように、そのかわいらしい姿を、ぜひじっと観察してみてください。