川に生息するカワイルカ|その種類と不思議な生態を詳しく解説

また超音波の周波数を変えてまるで言葉の様に使い、コミュニケーションをとっていることも明らかとなっています。泥の中に潜む獲物もこのように超音波を使って探し当てているのです。

アマゾンカワイルカの視力は悪くない?

カワイルカたちは視力が悪く、インドカワイルカたちにおいてはほとんど盲目である一方で、アマゾンカワイルカたちに限っては視力はいいこともわかっています。

収斂進化を遂げたところもあれば、独自の進化を遂げた点もあるということがはっきりとうかがえる興味深い点といえるでしょう。

鋭い嗅覚で獲物を見つける

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アマゾンカワイルカを除いて視力を捨てたわけですが、その代わりに嗅覚は鋭くなりました。超音波を使ったエコロケーションと一緒にこの鋭い嗅覚を使ってさらに確実に獲物を捕獲することできます。

カワイルカは何を食べる?

環境に合わせて非常におもしろい進化を遂げてきた彼らですが、その生態は謎に包まれている部分が今なお多くあります。

ここでは彼らが何を食べて暮らしているのかを説明しながらその興味深い生態についても紐解いていきましょう。

小魚やエビが主食

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主食は川底に潜む小魚やエビなどです。超音波を使ったエコロケーションで獲物の場所を探し当て、その細長い口を泥の中に突っ込んで掻き分けるようにして捕獲します。閉じていても歯が見える構造を持つことで泥の中でも獲物が探しやすく、また捕まえやすくなっています。

カメやカニを砕きピラニアも食べるアマゾンカワイルカ

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生き物が豊富なアマゾンに暮らすアマゾンカワイルカはエビや小魚の他にもカメ・カニまでバリバリと砕いて食べてしまいます。獰猛で恐れられているピラニアまで食べてしまう食欲旺盛な一面があります。

口の先端部分の歯は小さくとげとげしていますが、奥歯は我々人間の臼歯のように平べったい構造をしており、この歯で噛み砕いています。

アマゾンカワイルカのオスはピンク色のイケメン?

アマゾンカワイルカには別名ピンクイルカという呼び名があるとお伝えしてきました。見るといかにも幸福が訪れそうなその名前の由来にも触れておきましょう。

カワイルカの体色は褐色系か灰色系が一般的

彼らの体色は濁った川の中で目立たないような褐色や灰色といったものが一般的です。しかしアマゾンで暮らす種に限ってピンク色をしたものが発見されることがあります。

ピンク色もいるアマゾンカワイルカのオス

なぜピンク色をしているかということですが、食欲旺盛で気性の荒いオスたちがメスや縄張りなどを巡って争った際に皮膚の表面が摩耗してしまった末にピンク色になるといった説や、白っぽい皮膚をしているためにその皮膚の下を巡っている血管が透けてピンクに見えているという説もあります。

性格は狂暴

オスは特に乱暴な性格をしており、お互いの体やひれに噛みつくことは珍しくありません。人間の鼻の穴に当たる噴気孔を引き裂いてしまうことすらあります。

オスはどこかしらケガをしているとも言えます。ピンク色の個体が目撃されても不思議ではありませんね。

求愛も情熱的

求愛のシーズンになるとオスたちは力を見せつけるために水面をヒレで激しくたたいてアピールしたり、水草を持って泳ぎ回ったりといった行動をとります。熱心な求愛行動も彼らの大きな特徴で、この時期のオス同士のケンカの頻度は普段の40倍にもなるといわれています。

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