現代に復活したバーバリーライオン!再発見されるまでの歴史と今に迫る

異なる種や亜種の関係にある動物や植物同士人工的にかけ合わせて雑種をつくることです。交雑とも言われます。このような交配により、新しい生物の種が生まれる進化論説がありますが、その一方で外来種との交配によって、元の生物が生存競争に敗れてしまう場合もみられます。

ライオンとトラのミックス「ライガー」

オスのライオンとメスのトラの間に生まれたハイブリット動物、その名も「ライガー」。オスには少量のたてがみがあり、顔もライオンに近いのですが、トラのような体つきで、うっすらと縞模様があります。

サーカスで活躍

Free-Photos / Pixabay

ライガーは19世紀頃から欧州で飼育されていた記録があります。当時は研究よりも見せ物的要素が強く、サーカスなどにしばしば登場していました。日本国内でも、以前は宇都宮動物園や木下大サーカスのショーで見ることができました。

しかし、こういった異種を交配させて生まれたハイブリッド動物は繁殖能力に乏しいため、一代で絶えてしまうことが多いのが現実です。よって現在では研究目的以外での飼育を禁止されています。

長くは生きられない宿命

MabelAmber / Pixabay

ライガーは巨大化する傾向があり400kgを越える個体も見られました。ハイブリット動物の特徴のひとつに、大型になる個体は、先天的な疾患や後天的な発育不全やガンなどを患うケース多く、6歳頃まで生存できる確率は低いと言われています。

これは倫理的にいかがなものかと物議を醸しているのも事実です。自然界の摂理を操作することは、神以外赦されていないということかもしれません。

人間とチンパンジーの子ども?オリバー君の壮絶な人生についてはこちらをご覧下さい。

奇跡の復活劇!バーバリーライオンには魅力がいっぱい

巨神アトラスの別名を持ち、圧倒的な存在感でまさに百獣の王と呼ばれるにふさわしいバーバリライオン。一度は絶滅の危機に瀕したものの、奇跡の復活を遂げ、時には子犬のようにはしゃぐ姿をもう一度見ることができました。不遇の時代も懸命に生き抜いたバーバリライオンのような動物を、少しでも減らすことが、今の人間に与えられた課題なのではないでしょうか。

絶滅してしまった動物に関する記事はこちら

人間とチンパンジーの子ども?オリバー君に関する記事はこちら