名張毒ぶどう酒事件の真相は?冤罪が疑われる事件の真犯人は会長?

この映画作品は2013年に公開され、今回紹介した事件が男性が起こした事件ではないのではないかといった観点から見ていく映画作品となっています。出演している俳優陣の豪華さや長年ドキュメンタリー関連の映像作品を手掛けた監督によるものという事でも話題となった映画です。

この作品内で勧められる物語は今回時の事件の容疑者とされる男性についてや今回の事件についてを鮮明に描いています。また、男性が無実だと信じる家族の描写についても非常に鮮明に描かれています。

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この映像作品内では男性が無罪である点に重点を置いて様々な観点からこの事件をその最期まで描いています。やはり世間の中でも男性が犯罪を犯していないと考えており、冤罪による逮捕は誰にでも起きる可能性があるという事を表現しています。

眠る村 〜名張毒ぶどう酒事件 57年目の真実〜

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次に紹介する映像作品は2018年という非常に近年になって制作された映画作品です。こちらも先ほど紹介した映画作品と同様にドキュメント形式でこの事件の冤罪の可能性と事件によって考えさせられる点を浮き彫りにしています。

そしてこの作品が他の作品と異なる点として、この作品内では弁護士たちがこの犯罪での男性の無実を晴らすためにどのような努力を行ってきたのかを鮮明に描いている点が特徴的です。制作人も弁護士たちの熱意が伝わる内容だと話していました。

そしてこの映画を製作した監督自身もこの事件について不審な点などについて思うところが非常に多かったようで、男性が病気によって亡くなってしまった後も冤罪であると考えその視点からこの映画作品を制作しています。

このように、この事件を取り扱ったどの作品内でもこの事件によって逮捕された人物が犯人ではないという観点で物語を進めていることが分かるかと思います。そしてどの作品でも、どのような人にでも冤罪になってしまう可能性は十分に考えられるということをまざまざと考えさせられるという共通点が存在するのです。

名張毒ぶどう殺人事件ではなぜ裁判所は再審を却下し続けてきたのか

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ここまでこの事件について、様々な観点から不信と思われる点、そして物的な証拠が間違ったものであったという矛盾点を指摘し男性が犯人ではないという可能性についても見ていきました。さらにこの事件を描いた映像作品内でも冤罪である可能性を指摘していました。

そしてここで気になるのがなぜこの事件の中で裁判所が10回にも及ぶ裁判のやり直しの請求を却下し続けてきたのかという点です。ここからはなぜ裁判所が頑なにこの事件に関しての裁判をやり直そうとしなかったのかについて見ていきます。

なぜか裁判所は再審を取り消し続けている

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この事件を見ていくうえで最も奇妙だと言われている点は裁判を頑なにやり直そうとはしなかったという点です。男性が犯人だとされた最も有力な証拠である王冠についた歯の痕も最終的には男性のものではないということが分かっています。

さらに男性が警察に対して自白をした際にぶどう酒に入れる為に使用したと話した毒物とは違う毒物が見つかったという点だけでも裁判をやり直すことは十分に考えられます。それだけにここまで再審の却下をし続けるのは非常に奇妙な点です。

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このように裁判がこれほどまでに行われないというのは非常に珍しいものであり、この事から裁判所はこの事件に関しての裁判を行いたくない理由があるのではないかと噂されています。そしてこの裁判の却下の中には、特におかしいとされる却下の理由が存在するのです。

再審の決定があったにもかかわらず裁判長が謎の辞任をする

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このぶどう酒に毒物を入れた殺人事件の裁判が変わっていったのは7回目の裁判のやり直しを求めた手続きで、ついに裁判所は裁判のやり直しを決定し、ついに男性の無実を証明することのできる可能性が出てきたと思われたのです。

しかしこの決定を下した裁判長は、この裁判の判断を決定したその次の年に自らすすんで退官をしてしまいます。なぜいきなりこの決定をしたその後に退官をしたのか、その詳細は謎のままとなっており、この点も裁判所が何かしらの圧力をこの裁判長に与えた可能性も示唆されています。

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そしてこの裁判長の謎の多く残る退官と共に再審の手続きは取りやめさせられてしまうこととなります。そしてこの後も何度も再審の手続きを弁護士たちによって行うのですが、そのすべてがこれまで同様に却下されてしまいました。

このように裁判が動こうとする場面は数多くあるものの、すべて謎の理由で却下されています。これはやはり事件を動かしたくないという裁判所の思惑が暗に働いているからなのではないかと思います。そしてこの裁判を却下し続ける理由は、警察官、そして裁判所自体の過失が関係しているのではないかと推察されるのです。

再審を却下し続ける理由は国民からの避難から逃れる為か

ではここまで裁判所がこの事件についてなぜ却下という形で避け続けるのかという理由についてですが、これは裁判のやり直しを認めてしまうという事は、それだけで裁判所がこの事件を冤罪であると認めることと同義だという不都合が存在する点にあると推察されます。

もし裁判を行ってしまった場合、これまで数多く言われてきた逮捕の理由の一つにもなった証拠が間違いであることや毒物が違うものだったということ、そして警察が男性に対して自白をさせるように強要させたという噂をすべて真実であると世間に公表する事になります。

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あくまでも推察の域を出ない考察ではありますが、つまりこうした今まで隠し続けてきた事実が明るみになることで過失を行ってしまった警察、裁判所といった権力の象徴が国民から非難を浴びてしまうという事を不都合に感じた裁判所は、ここまで矛盾する点が多いのにもかかわらず裁判のやり直しを却下し続けてきたのです。

三大毒物事件とされる和歌山カレー事件を紹介

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ここまで今回紹介した毒物による事件についてみていきましたが、この事件で見えてきた矛盾や証拠についての不手際などによる不都合を隠すために裁判を却下し続けてきたのではないかといった考察について述べてきました。

ではここからは今回の様な毒物による大規模な殺人事件について、数10年前に起きた夏の祭りの際に引き起こされたとされるカレーによる食中毒の殺人事件について、その概要や犯人の女性の人物像などについても見ていきたいと思います。

和歌山毒物カレー事件は夏祭りの夜に起きる

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まずはこの事件の内容について説明していきます。事件は和歌山県で開かれた夏の祭りの中で引き起こされることとなりました。そしてこの祭りの中で振る舞われた食べ物のうち、カレーライスを食べた参加者たちが次々と食中毒を発症したのです。

カレーライスを食べた人数は60余名とされており、症状として嘔吐や下痢を訴え、さらに酷いめまいといったものだったようです。これによってこのカレーはすぐに祭りから回収されることのなったのですが、これが原因で人が死亡してしまう程の事態に発展してしまったのです。

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この事件によって病院に運び込まれたもののうち、複数名が死亡してしまうこととなってしまいました。亡くなってしまったのは学生や街の組員の会長や副会長であり、この食中毒による事故はその後事件として調査されることとなったのです。

このように大規模な食中毒による被害者たちやその後死者が出るなどこれまで紹介した事件と内容の部分で酷似した点が多いです。そしてこのような非常な犯行を行った犯人はこの事件を起こしたのと同じ年に逮捕されることとなったのです。

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